2015 Fiscal Year Annual Research Report
バイオリファイナリー産業を加速化するソルガム高糖性遺伝子の同定
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15K14624
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐塚 隆志 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 准教授 (70362291)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ソルガム / 高糖性 / バイオリファイナリー |
Outline of Annual Research Achievements |
スイートソルガム(Sorghum bicolor (L.) Moench)は草丈が3.5 mにもなる高バイオマス作物であり、サトウキビのように稈に糖を蓄積する。我々はこれまで神戸大との共同研究によってスイートソルガムの搾汁糖液を原料とし、バイオエタノール発酵やバイオプラスチックの原料となるフェニル乳酸の発酵に成功してきた。そこで本研究では、バイオリファイナリーに最適化したスイートソルガム育種を行うための基盤研究としてソルガムの高糖性に関するQTL解析を行った。 本研究では、スイートソルガム品種SIL-05の高糖性に関するQTL解析を行った。まず、SIL-05と74LH3213(低糖性品種)(F1)の雑種集団から染色体部分置換系統「SL-6」を作出した。この派生系統「SL-6ヘテロ」(候補領域がヘテロの系統)を活用し、候補領域に染色体組換えを起こした8系統をDNAマーカによって選抜した。この後代で候補ヘテロ領域がSIL-05ホモ型、または74LH3213ホモ型に固定した8個体を選抜し連鎖解析に供試した。この形質評価では、精密な圃場試験を行うために潅水を制御できる精密圃場を設置し行うこと降雨などの環境要因の低減に努めた。この結果、責任遺伝子の候補領域を190 Mb内に絞り込むことに成功した。この領域内には概日リズムの遺伝子sbPRR37が座乗していたことから、原因遺伝子について、(1)sbPRR37である可能性と、(2)sbPRR37の近傍に座乗する遺伝子である可能性が示唆された。今後はSL-6ヘテロの後代でsbPRR37領域を固定し、それ以外の候補領域がヘテロの系統を活用することでsbPRR37が原因遺伝子であるか明らかにすることを基盤研究Bで行うことを予定している。
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[Journal Article] 3-Amino-4-hydroxybenzoic acid production from sweet sorghum juice by recombinant Corynebacterium glutamicum2015
Author(s)
Kawaguchi H, Sasaki K, Uematsu K, Tsuge Y, Teramura H, Okai N, Nakamura-Tsuruta S, Katsuyama Y, Sugai Y, Ohnishi Y, Hirano K, Sazuka T, Ogino C, Kondo A.
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Journal Title
Bioresour Technol.
Volume: 198
Pages: 410-417
DOI
Peer Reviewed
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