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2015 Fiscal Year Research-status Report

イネにおける乾燥応答性遺伝子iclの農学的有用性

Research Project

Project/Area Number 15K14631
Research InstitutionJapan International Research Center for Agricultural Sciences

Principal Investigator

圓山 恭之進  国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生物資源・利用領域, 主任研究員 (10425530)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywordsicl / 糖代謝
Outline of Annual Research Achievements

近年、全世界規模で平均気温の上昇が進み、干ばつ、大雨、熱波、ハリケーン、台風などの「極端な気象現象」が増加している。特に2012年のアメリカで発生した大干ばつは、国際飼料価格の高騰に拍車をかけた。このような状況で乾燥耐性作物の開発は世界的な重要課題となった。本研究ではオミックス解析で同定された乾燥誘導性遺伝子iclに注目して研究を行う。icl欠損変異植物体は非ストレス条件下で矮性を示すため、バイオマス生産に関与していることが示唆された。本研究ではicl遺伝子の欠損変異植物体と過剰発現植物体を用いて乾燥条件下の栽培試験を行い、バイオマス量、代謝産物量等を解析してicl遺伝子の役割を育種学的に評価する。
icl遺伝子の欠損変異植物体と過剰発現植物体のバイオマス量を解析した結果、欠損変異植物体はコントロールと比較して、減少傾向にあることがわかった。過剰発現植物体はコントロールと比較して、有意な差はなかった。また、欠損変異および過剰発現植物体におけるメタボローム解析を行った結果、欠損変異および過剰発現植物体の両方において、コントロールと比較して単糖の蓄積量が有意に増加していることがわかった。欠損変異体の品種特性で単糖の蓄積量が増加したことが示唆されたため、CRISPR/Cas9システムでicl欠損変異体を作出した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

icl遺伝子の過剰発現植物体のメタボローム解析でicl遺伝子が糖代謝に関与していることが明らかになった。しかしながら欠損変異植物体においても単糖の蓄積量が増加しているため品種特性かネガティブフィードバック制御であるか明らかにする必要が出てきた。2015年度にCRISPR/Cas9システムでicl欠損変異体を作出できたため、さらに、バイオマス量やメタボローム解析等でicl遺伝子の糖代謝における役割を明らかにする。

Strategy for Future Research Activity

2015年度と同様にicl遺伝子の欠損変異植物体と過剰発現植物体を用いて乾燥条件下の栽培試験を行い、バイオマス量、代謝産物量等を解析してicl遺伝子の役割を育種学的に評価する。

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Published: 2017-01-06  

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