2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K14642
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
石井 孝昭 徳山工業高等専門学校, その他部局等, 研究員 (30136296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天内 和人 徳山工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (20390502)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 菌根菌 / 菌根菌検査薬 / 新開発の携帯型蛍光検出器 |
Outline of Annual Research Achievements |
新開発の携帯型蛍光検出器(顕微鏡用レンズを使用)のプロトタイプを作製できた。このプロトタイプの蛍光検出器は、筆者のアイディアをもとに、相馬光学と一緒に作製したものであり、筆者らが世界で初めて開発した菌根菌検査薬を用いた観察法に大いに役立つとともに、非常にコンパクトで持ち運びできる分析機器である。 また、本菌根菌検査薬は、Rhizoctonia solani以外の土壌植物病原菌では蛍光を発しないことを明らかにした。R. solaniはナス科植物に被害を及ぼす病原菌であるが、ラン型菌根菌と同属であり、菌根共生に関与する24 kDaのタンパク質を持っており、植物を騙して根に侵入していると考えられた。しかし、この菌は隔壁を有しているので、他の菌根菌とは容易に区別できる。それゆえ、本検査薬は菌根菌の分析に非常に役立つと言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、新開発の携帯型蛍光検出器プロトタイプを作製できた。現在、この蛍光検出器プロトタイプを用いて、筆者らが世界で初めて開発した菌根菌検査薬による菌根菌の観察を行っている。 このように、本プロトタイプのさらなる改良を図ることができる状態であり、おおむね順調に進んでいると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
新開発の携帯型蛍光検出器プロトタイプを使用して、世界初の菌根検査薬を用いた簡便な菌根菌観察方法を確立するとともに、この観察を通して、本検出器のさらなる改良を行い、実用化を図る。 なお、この携帯型蛍光検出器は菌根菌観察に役立つだけでなく、他の研究分野の研究にも広く活用できるという特徴がある。
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Causes of Carryover |
計画では、当該年度の人件費・謝金を5万円程度を用意していたが、携帯型蛍光検出器の開発のためのソフトウェアの購入が必要となったので、この予算を次年度の本ソフトウェアの購入にあてることにしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額55,933円を、携帯型蛍光検出器の開発のためのソフトウェアの購入にあてる。
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Research Products
(2 results)