2017 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of a novel food function mechanism by the interspecies exosome crosstalk
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15K14736
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
山崎 正夫 宮崎大学, 農学部, 教授 (80381060)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 植物由来エクソソーム様ナノベシクル / 抗炎症 / 加工・調理 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物由来エクソソーム様ナノベシクル (PDEx) の加工・調理安定性と抗炎症特性を評価した。遠心強度の違いからタマネギより2種のPDEx (17,000g沈澱、200,000g沈澱)を調製し、これらをを20~100℃で加熱処理した。その後、PDExの粒子径解析と抗炎症特性を評価した。2種のPDExはいずれもナノサイズの粒子であり、200,000g沈澱の方が小さい粒径であった。17,000g沈澱によって得られるPDExは温度上昇に伴って粒子系が小さくなる傾向があったが、200,000g沈澱では温度の影響を明確には受けなかった。LPS誘導性のマクロファージからの一酸化窒素産生 (NO) は2種のPDExにより抑制された。いずれのPDExにおいても、加熱によってNO産生抑制作用に顕著な影響はなく、PDEx中の活性成分は熱耐性であることが示された。 ウコン由来のPDEx (uPDEx)は、密度勾配超遠心により3種を調製することができ、それぞれの粒径は121.9-182.0 nmの範囲であった。uPDExに含有されるクルクミノイド濃度を測定したところ、これらには3種のクルクミノイドが存在し、組成比がuPDEx間で異なることが示された。タマネギのPDExと同様にuPDExもマクロファージからのNO産生を有意に抑制したが、興味深いことにこの作用はクルクミノイド類の作用では説明できないことが示唆された。また、uPDExを蛍光染色し、マクロファージ培養条件下で挙動を観察したところ、uPDExはエンドサイトーシスによって細胞内に取り込まれることが示唆された。
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