2015 Fiscal Year Research-status Report
Rubiscoの分光反射特性の決定:新たな植生指数の開発と応用
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15K14754
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
王 権 静岡大学, 農学部, 教授 (50402235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片畑 伸一郎 静岡大学, 農学部, 助教 (80648395)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 分光反射 / Rubisco / Vcmax / 植生指数 / 生理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、カルビンサイクルの鍵酵素であるRubiscoに対する分光反射指数を開発することを目的とし、Rubiscoの量と活性に関連する波長域を特定し、植物の光合成機能を考慮した新たな「機能性分光反射―光合成モデル」を構築すること目指している。そのために今年度は、シロイヌナズナRubisco欠損変異体1系統を対象に研究を進めた。この変異体はRubisco small subunit(rbcS)遺伝子のプロモータ領域にDNAタグが挿入されており、RT-PCRの結果、野生型に比べrbcS遺伝子の発現量が低下していることが確認された。しかしながら、この変異体の分光反射特性を調べた結果、野生型と大きな違いはなかった。一方、ホウレンソウを材料としてRubisco量・Rubisco活性(Initial activity)と高い決定係数を有する反射率の1次微分値に基づく指標を提案することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験、解析手法が確立していること。また、すでに新たにシビアな表現型を示す変異体を対象にした実験を開始しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
シビアな表現型を示すシロイヌナズナ変異体を対象に研究を進める。また、さらにシビアな変異体を単離することも検討する。このほかには、ブナ等の野外に生育する様々な樹木を対象にも検証する。
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Causes of Carryover |
H27年度は薬品等に関しては既存の備品で対応したため、物品費を抑えることができた。 分担者の交通費はほかの資金により賄うことができたため、旅費を節約することができた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は現有の物品では賄うことができないため、新規に購入する必要がある。 さらに、分担者の勤務地からの交通費や学会発表などを目的に、旅費が必要になる見込みである。 学生に対して、データ整理、分析およびフィールドワークに伴う謝金も計画している。
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