• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2016 Fiscal Year Annual Research Report

Development of comprehensive analytical method for depolymerized lignin

Research Project

Project/Area Number 15K14779
Research InstitutionKazusa DNA Research Institute

Principal Investigator

佐藤 大  公益財団法人かずさDNA研究所, バイオ研究開発部, 特任研究員 (30454052)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2017-03-31
Keywordsリグニン / 高分解能質量分析 / バイオインフォマティクス
Outline of Annual Research Achievements

リグニンはバイオマスの15~30%を占める放題な量の芳香族資源であり、化石資源より生産されている芳香族化合物の代替原料としての利用が期待されている。しかし、リグニンの複雑な構造が障壁となり燃焼利用以外では有用な資源として利用されていない。リグニンの有効利用のためには、様々な手法による分解が必要であり、分解物の解析技術も必要となる。本研究では分解物の解析技術を確立するため、高分解能質量分析とバイオインフォマティクスの利用を検討した。
平成27年度はエリアンサス由来リグニンのアルカリ分解物についての分析を実施し、リグニン分解物の分析に適切な条件を設定した。また、分解経時変化サンプルの分析から、分解時間とピーク強度の変動パターンのコサイン類似度を指標としたグループ化により、分解産物や分解中間体と考えられる挙動を示すグループを抽出することが可能であることが明らかとなった。
平成28年度は分解物の構造解析のため、質量分析によって得られる分解物の精密質量やMS/MSスペクトルに着目した解析を検討した。多様なリグニン分解物の分析に必要な標準化合物の調製は困難であることから、既知のリグニンモノマー構造とモノマー同士の結合様式をもとに、2~5個のモノマーから構成されうるリグニンオリゴマーの理論構造データをプログラムによって作成した。この理論構造データから、理論精密質量やMS/MSスペクトル上に生じ得るフラグメントの理論質量電荷比を計算した。これらの理論データと分析によって得られたピーク成分のデータを比較することでリグニンオリゴマーの可能性が考えられるピークを絞り込むことが可能であった。現在はすべてのピーク成分について妥当な構造を予測するには至っていないが、今後、理論構造データに分解によって生じる構造変化の情報を付加することで、分解物全体についての構造予測が可能になるものと考えられる。

URL: 

Published: 2018-01-16  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi