2016 Fiscal Year Annual Research Report
Regulatory mechanism of coordinated beating of oviductal cilia
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15K14843
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
奥田 潔 帯広畜産大学, その他部局等, 学長 (40177168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 康二 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (50355070)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 卵管 / 繊毛 / 平面内細胞極性 / ウシ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度において、ウシ卵管上皮細胞の細胞膜表面に発現する VANGL1 タンパク質が卵巣―子宮軸に直行する面に局在することを示した。この多くは繊毛上皮細胞に多く局在した。さらにこの下流シグナルタンパク質であるDVL3ならびにInturnedが同細胞に局在することを見出した。 この結果を受け、平成28年度はこれら一連のタンパク質の発現の相互関係を調べるため、in vitro の実験系を用いた。具体的には、まず上述のタンパク質の多く発現する繊毛上皮細胞を純粋単離する目的で、同細胞の細胞膜表面マーカーを免疫組織化学的に検索したところ、RAMP2 タンパク質が繊毛の根元(=繊毛上皮細胞の細胞膜)に局在することを見出した。またRAMP2抗体を結合させた磁気ビーズを用いて単離した細胞を、air-liquid interface culture により2週間培養したところ、繊毛形成に必須のタンパク質で繊毛上皮細胞マーカーとしても用いられるFOXJ1タンパク質の発現が認められたことから、同細胞の単離に成功したと評価した。また VANGL1 をノックダウンする目的で作製した siRNA の同細胞への導入により、VANGL1のノックダウンに成功した。しかしながら単離した繊毛上皮細胞を air-liquid interface culture により培養してもVANGL1非ノックダウン試験区において平面内細胞極性を形成しなかったことからノックダウン実験の実施までに至らなかった。本研究の今後の進展には、in vitro 条件下において平面内細胞極性を形成する培養法の確立が必要である。
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