2017 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of an evaluation system for erythrocyte invasion by bovine Babesia parasite
Project/Area Number |
15K14862
|
Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
横山 直明 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (80301802)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | バベシア / 赤血球 / 侵入 / 評価系 / ワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
牛バベシア(Babesia bovis) のBOV57は、牛タイレリア(Theileria parva)のワクチン候補抗原として知られているP67のホモログで、バベシア寄生サイクルのマダニ期及び牛血液期の両方で発現する原虫抗原である。しかし、BOV57抗原のワクチンとしての潜在能力はこれまで調べられてこなかった。 平成29年度で得られた、主な成果は以下の通りである。 1)まず組換えBOV57(rBOV57)を作製し、マウス及びウサギにおいてrBOV57に対するポリクローナル抗体を作製した。 2)マウス抗rBOV57抗体を用いた間接蛍光抗体法では、BOV57が血液寄生期メロゾイトの先端付近の原虫膜に局在していることが観察された。 3)さらに、試験管内原虫侵入阻害試験において、ウサギ抗rBOV57抗体は、B. bovisメロゾイトの赤血球侵入を有意に阻害することが分かった。 これらの知見は、B. bovisのBOV57がメロゾイトの赤血球侵入に重要な役割を果たし、牛バベシア病に対する新たなサブユニットワクチンの候補抗原として活用できる可能性を示唆している。
|
Research Products
(2 results)