2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K14863
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中山 裕之 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (40155891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 和幸 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (10223554)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 大腸ポリープ / 消化管ポリープ / 腺癌 / ミニチュアダックスフント / ジャックラッセルテリア / 犬 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度は、国内のミニチュアダックスフントに多発する大腸ポリープについて、その病理組織学的特徴をポリープの進行過程を想定して3つのステージに分類し、炎症細胞の浸潤状況や異型上皮細胞の増殖程度、さらに免疫組織化学的にCoxIIなどの炎症因子の発現上や異型上皮の増殖能などを検証し、その結果をVeterinary Pathologyに公表した。本疾患については癌化のメカニズムを中心に現在も研究が進められ、興味深い知見が得られている。 ジャックラッセルテリアの消化管多発性ポリープ症については、これまで報告例のない疾患であることから、症例蓄積を行い、十数例の症例を検索することができたため、その臨床・病理学的特徴を2016年3月の獣医病理学専門科協会(JCVP)学術集会で報告した。現在英文論文をすでに取りまとめたので、学術雑誌への公開を準備している。 げっ歯類モデルについては、2種の遺伝子改変動物を利用してデキストラン投与による検討を進めているが、IFγ欠損マウスで早期大腸がんのモデル作成に成功している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究では主に3つの研究課題を同時並行している。ミニチュアダックスの大腸ポリープについては、想定より多くの研究成果を早期に得ることができたため、すでに海外の学術雑誌に内容を公表できた。ジャックラッセルテリアについても研究期間内に予想以上に症例を蓄積することができたため、各種検討が現在実施されている。臨床・病理所見に関する部分については学会へ発表を済ませ、既に投稿論文がほぼ作成できており、次の病態発生に関する研究に着手している。げっ歯類モデルについては、当初計画したより早期に発がんを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
上記に記載のように当初計画よりも進展しているため、それぞれの研究項目を変更なく実施する。
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Research Products
(2 results)