2015 Fiscal Year Research-status Report
細胞老化阻止による筋ジストロフィーモデルラット病態改善の試み
Project/Area Number |
15K14883
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山内 啓太郎 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (70272440)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 細胞老化 / 筋衛星細胞 / 筋ジストロフィー / ゲノム編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、我々が作出したDMDラットを用いて、その病態進行における筋衛星細胞老化の関与について詳細に検証し、さらにゲノム編集技術を用いた遺伝子改変による細胞老化阻止を図ることでDMDラットの病態進行を改善することを目的としたものである。本年度は以下のような研究成果を得た。 1.DMDラットの月齢に伴う病態進行について組織学的な解析を行った。その結果、生後1ヶ月で早くも進行性の筋病変(壊死・再生像)が観察され、3ヶ月齢になると線維化が、さらに5ヶ月齢には脂肪化がみられることが判明した。10ヶ月齢に至ると、筋病変の著しい進行によりDMDラットでは激しい削痩がみられるようになり、体重は野生型の約4分の3にまで減少していた。 2.DMDラット骨格筋に由来する初代培養細胞において細胞老化因子p16の発現が亢進していること、さらにその亢進にTGF-bシグナル経路の活性化が関与する可能性を示す結果を得た。さらにDMDラット骨格筋に由来する初代培養細胞では細胞老化の指標であるSA-betaGal陽性を示す細胞が出現することや、野生型ラット骨格筋由来の初代培養細胞にTGF-b処理を行うことでSA-betaGal陽性細胞が出現することを見いだした。 3.ゲノム編集によるp16遺伝子欠損ラットの作出に着手した。すでにout-of-frame変異をもつ個体が作出されており、現在、p16遺伝子欠損DMDラットを得るためにDMDラットとの交配が進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
次年度に予定していた遺伝子改変ラットの作出に早くも着手可能な状況が整った。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通りに研究を進める。
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Research Products
(4 results)