2016 Fiscal Year Research-status Report
細胞傷害顆粒に対する新規膜結合型分子プローブの創製と機能解析法の開発
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15K14920
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
片岡 孝夫 京都工芸繊維大学, 応用生物学系, 教授 (20242307)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | LAMP-1 / perforin / granzyme B |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞傷害顆粒に含まれることが報告されているlysosomal associated membrane protein 1 (LAMP-1)、perforin、granzyme B、histocompatibility minor 13 (HM13)、transmembrane p24 trafficking protein 10 (TMED10)、並びに可溶性タンパク質であるperforinとgranzyme B にLAMP-1の膜結合ドメインを含むC末端領域を連結したperforin-LAMP-1(325-417)とgranzyme B-LAMP-1(325-417)に蛍光タンパク質EGFPを付加した発現ベクターを構築した。これらの発現ベクターをヒト肺がん腫A549細胞に一過的に導入したところ、HM13とTMED10は、LysoTracker Red DND-99と部分的な共局在を示し、LAMP-1、perforin、granzyme B、perforin-LAMP-1(325-417)、granzyme B-LAMP-1(325-417)は、LysoTracker Red DND-99と共局在することが観察された。以上の結果から、perforin、granzyme B、perforin-LAMP-1(325-417)、granzyme B-LAMP-1(325-417)はリソソームの可視化に有用であることが明らかになった。 ラット腎臓由来normal rat kidney (NRK)細胞とゴールデンハムスター腎臓由来baby hamster kidney (BHK)-21細胞における内在性LAMP-1の細胞内局在を検討した。NRK細胞では、LAMP-1は細胞内に散在して局在しているのに対して、BHK-21細胞では、LAMP-1は比較的一箇所に集積していた。さらに、BHK-21細胞では、LAMP-1-DsRed-Monomerがtrans-Golgi network protein 2-EGFPと共局在していることが観察された。以上の結果から、BHK-21細胞では、他の細胞と異なり、LAMP-1がおもにトランスゴルジネットワークに局在していることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、perforin-LAMP-1(325-417)とgranzyme B-LAMP-1(325-417)を作製し、リソソームの可視化に有用な膜結合型分子プローブであることを明らかにした。一方、ナチュラルキラー細胞株における遺伝子導入と機能解析がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、作製した膜結合型分子プローブをナチュラルキラー細胞に安定的に発現させたトランスフェクタントを樹立し、細胞傷害顆粒の可視化や高純度精製法の構築を行う。
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Research Products
(1 results)