2016 Fiscal Year Annual Research Report
Use of abundant proteins as molecular recording media: Exhaustive screening strategies for chemical modifications
Project/Area Number |
15K14935
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大江 知行 東北大学, 薬学研究科, 教授 (10203712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 宣和 東北大学, 薬学研究科, 助教 (60519776)
佐藤 涼 東北大学, 薬学研究科, 助教 (20757166) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 化学修飾 / アルブミン / ヘモグロビン / ケラチン / 分子カルテ |
Outline of Annual Research Achievements |
タンパク質は、病態由来の生理的・化学的ストレスにより様々な化学修飾(酸化、糖化、脂質化など)を受ける。とりわけ生体中に豊富に存在し、主標的となるアバンダントプロテインは、『生体内イベントの記録媒体』となるため、その修飾解析は新たなバイオマーカー探索法となる。申請者は、血清アルブミン、ヘモグロビン、ケラチン上の網羅的化学修飾解析システム構築・分子カルテとしての利用を目的として以下の研究実績を得た。 ①血清アルブミン上の修飾解析法として、血漿中からのイムノアフィニティー精製法、LC/ESI-ion trap-MS/MSによる網羅的修飾解析法、差異解析による効率的修飾スクリーニング法を確立し、個人差による修飾パターンの違いを確認した。 ②ヘモグロビン上の高感度修飾解析法として、酸化・ニトロ化・糖化・脂質化ヘモグロビンをin vivoで調製し修飾位置と共に同定し、前処理法を含め、主な修飾体の高感度一斉解析法としてのLC/ESI-SRM/MS法を確立し、健常人全血からも酸化修飾(α-Met32,76,β-Met55,β-Trp15)、マロンジアルデヒドおよび糖付加体(α-Val1)を確認できた。 ③表皮ケラチン上のUV照射による酸化位置を同定(Met259,262,296 in K1)、LC/ESI-SRM/MS法を開発し、これを指標とした表皮のUVダメージおよびサンスクリーン剤の影響を非侵襲的に評価可能な事を明らかにした。またその過程で、on-tape消化法がtape-stripping法により採取したケラチンの回収率向上に効果的である事を見出した。
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Research Products
(9 results)