2015 Fiscal Year Research-status Report
筋萎縮性側索硬化症の運動ニューロン選択的脆弱性と緩徐進行性の分子的基盤
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15K15081
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田辺 康人 京都大学, 医学研究科, 医員 (10311309)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 運動ニューロン病 |
Outline of Annual Research Achievements |
筋萎縮性側索硬化症 (amyotrophic lateral sclerosis; ALS) においては、運動ニューロン(MN)が選択的に障害を受けるが、全てのMNが同様に障害を受けるのではない。速筋支配のMN(FF-MN)がより障害受けやすく遅筋支配のMN(S-MN)は疾病の最終段階まで残るものが多い。これは少なくともMNの中でも特にFF-MNがALSの環境においては何らかの特異的な脆弱性をもつことを示す。その脆弱性はFF-MNとしての特異性を賦与している遺伝子群そのものに起因するのではないかと考えた。本研究では、FF-MNとしての細胞特異性を付与しているDlk1-delta-Notchシグナリング及びそのほかの候補遺伝子群がALS発症の脆弱性に関与しているのかどうかを明らかにし、それらを標的にすることで、ALSの発症・進行を抑制する新たな治療戦略を構築することを目指した。 本年度においては、in vivo におけるNotchシグナルモニター系としてアデノ随伴ウィルスを用いたコンストラクト形成をおこなった。また過去からALS病態モデルマウスとして数多くの知見が蓄積されているSOD1トランスジェニックマウス(SOD1-G93A)を実験系として、ALS発症初期、緩徐進行期におけるFF-MN, FR/S-MNそれぞれにおいて、本実験における作業仮説に基づいて免疫組織学的解析をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ALS-SODモデルマウスの評価並びにアデノ随伴ウィルス構築も共同研究者との連携により概ね計画通りに進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在構築中のアデノ随伴ウィルスを用いて、まずは病態モデルマウスの運動ニューロンにおけるNotchシグナリングの評価を行っていく。
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