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2015 Fiscal Year Research-status Report

fsnマウスを用いた赤血球分化機構の解明

Research Project

Project/Area Number 15K15117
Research InstitutionResearch Institute, Shiga Medical Center

Principal Investigator

木下 和生  滋賀県立成人病センター(研究所), その他部局等, 専門研究員 (50293874)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2017-03-31
Keywords赤血球 / 脱核
Outline of Annual Research Achievements

fsnマウスの赤血球の分化にどのような異常があるか骨髄細胞をフローサイトメーター(Ter119抗体+CD71抗体+SYTO59三重染色)により調べた。その結果、通常網状赤血球の段階で認められる CD71 の急速な発現低下が認められず、中等度の発現を示す細胞集団が増加していることが認められた。このパターンは正常マウスの胎児肝臓における造血細胞と類似しているので、fsn マウスでは成体型造血に欠陥があり、胎児型造血が再動員されている可能性が考えられた。この可能性を検討するために、造血細胞を体外で培養し、培養条件下に脱核を誘導する手法を試行中である。これが確立できれば、fsn マウスの骨髄細胞に正常な Ttc7 を遺伝子導入することが可能となり、 Ttc7 の脱核への関与を証明できると思われる。
マウスTtc7 に対するモノクローナル抗体を作成し、ウェスタンブロッティングと免疫染色に使えることを示した。
Ttc7 の機能を明らかにするため、Ttc7 に結合するタンパク質を同定する実験を行った。HeLa 細胞に Ttc7 タンパクを強制発現させ、抗体を用いて Ttc7 と相互作用するタンパク質を精製し、ポリアクリルアミドゲル電気泳動法により分離したバンドを質量分析器で解析した結果、Ttc7 に結合する新規のタンパクを同定できた。これらのタンパク質が赤血球の脱核に関与するかどうかを、上記の骨髄細胞培養系で調べる予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

造血細胞に Ttc7 を遺伝子導入する際、造血細胞をしばらく体外で培養する必要があった。この培養系の確立に予想外の時間がかかったため、遺伝子導入による機能評価ができていない。

Strategy for Future Research Activity

造血細胞を培養する技術を用いて、脱核における Ttc7 の関与、相互作用するタンパク質と Ttc7 の機能的な関連を明らかにし、脱核の分子機構の解明につなげて行きたい。また、脱核を効率よく誘導するための、シグナル伝達経路も明らかにする。上皮や免疫細胞における Ttc7 の機能を解明する。

Causes of Carryover

造血細胞を培養する実験系の確立が予想外に遅れたため、画像解析のための培養補助システムが必要となる時期が先送りされた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成28年度には造血細胞の培養系が確立できる見込みであり、必要な機材の購入に充当する。

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Published: 2017-01-06  

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