2016 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of Caspase-9 and Apaf-1 functions on Chlamydial infection
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15K15135
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
東 慶直 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (90333509)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 肺炎クラミジア / Caspase-9 / アポトーシス / Apaf-1 / NODファミリー / 酵母2-ハイブリッド / 動脈硬化 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺炎クラミジアは絶対細胞内寄生性細菌であり、流行性の風邪や小児における肺炎の原因となる細菌である。さらに、肺炎クラミジアの慢性感染は、虚血性心疾患などの基礎疾患となる動脈硬化の発症・悪化の原因ともなる。しかし、慢性感染した肺炎クラミジアに有効な抗生剤は存在せず、クラミジアによる宿主のアポトーシス制御などの理解は、このクラミジアの慢性感染の分子機構の解明と新規の抗生剤の開発が必須であると考えられる。本研究計画者は、これまでに肺炎クラミジアのゲノム情報解析を基盤として、クラミジア感染におけるクラミジアの遺伝子と宿主遺伝子の発現解析、クラミジアによる宿主アポトーシスの制御に関する解析を進めてきた。この中で、アポトーシスのミトコンドリア経路における重要な複合体であるアポトソームを構成するApaf-1がクラミジアの増殖を抑制すること、逆にApaf-1非依存的にCaspase-9がクラミジアによって活性化され、活性化されたCaspase-9がクラミジアの感染・増殖を促進することを見出している。本研究では、クラミジアがCaspase-9をクラミジアの封入体の内部に取り込み複合体化する事によりApaf-1非依存的に活性化することを明らかにした。さらに活性化されたCaspase-9がクラミジアの感染・増殖のどのステージおよび因子に作用しているのか明らかにするために、酵母2-ハイブリッド法のためのクラミジアの全遺伝子発現ライブラリーを作成しCaspase-9と相互作用する5遺伝子同定した。in vitroの相互作用実験でこれらの相互作用が再確認された。引き続き、その遺伝子破壊細胞を用いた感染実験と共に、ヒトの細胞への感染時におけるそれらの遺伝子産物の挙動の詳細な観察を進めている。
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Research Products
(7 results)