2016 Fiscal Year Annual Research Report
DEVELOPMENT OF OPTICAL CONTROLLABLE NOVEL MEASLES VIRUS VECTOR
Project/Area Number |
15K15145
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
田原 舞乃 国立感染症研究所, ウイルス第三部, 主任研究官 (10572109)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 麻疹ウイルス / 再生医療 / 遺伝子治療 / ウイルスベクター / 光遺伝学 |
Outline of Annual Research Achievements |
再生医療、癌治療、遺伝子治療などの最先端の分野においてウイルスベクターが利用されている。ウイルスベクターの増殖を制御できれば、その有用性は飛躍的に向上するがそのようなウイルスはどのウイルス種でも作製に成功していない。本研究では麻疹ウイルスタンパク質に光によって構造変化するタンパク質を融合させ、ウイルスの増殖を光で制御できる麻疹ウイルスベクターの作成を目的とした。麻疹ウイルスベクターは、癌治療、再生医療などの最先端医療研究において不可欠になっている。米国では腫瘍溶解性麻疹ウイルスベクターの臨床試験が始まっている。麻疹ウイルスべクターの利点は、細胞のゲノムに障害を与えることなく効率的に外来遺伝子を発現できる点、特定の細胞に感染させる標的化が出来る点、最終的には細胞からウイルスが排除される点などである。申請者らは、従来のウイルスベクターの性質を上回るiPS細胞作製用麻疹ウイルスベクターの開発に成功している。当初予定していた光応答タンパク質では成功しなかったが、他の遺伝子を用いることによって光に応答して増殖する麻疹ウイルスの作製に成功した。
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