2015 Fiscal Year Research-status Report
身体診察実習に伴う心理的障壁を克服する新たな学習モデルの開発
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15K15160
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
武冨 貴久子 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 学術研究員 (80543412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 素文 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00291518)
大滝 純司 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20176910)
田中 理子 九州大学, 薬学研究科(研究院), 研究員 (20648480)
菊川 誠 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60378205)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 医学教育 / 身体診察実習 / 学習環境 / 文献レビュー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、医師や看護師が卒前教育より求められる身体診察技術習得の過程において、一般的な学習方略である学生同士で行う身体診察実習の際に生じる心理的負担などの教育的課題や学習の障壁となる要素を明らかにしたうえで、効果的な身体診察の実習環境を提供するためのモデルを開発することである。 今年度は、これまでの研究成果をふまえ以下の研究活動を行った。 (1)学生同士で行う身体診察実習の先行研究の再検討:これまで収集した医療系専門職の身体診察実習について再検討し、新たな文献や資料を収集し検討した。専門領域や卒前卒後により実習領域が広範囲に及ぶため、看護学領域の身体診察実習カリキュラムに焦点を絞り先行研究を検討した。 (2)看護学領域の身体診察実習カリキュラムに関する先行研究について、文献レビューを行った。学生同士で行う身体診察は、世界各国で活用されており、コストの面において利点がある一方、実施においてはジェンダーに関する課題や心理面の障壁が報告され、その方略の活用についての課題が潜在することが明らかとなった。本成果はHannover(ドイツ)で開催された国際学会European Nurse Directors Association and World Academy of Nursing Science(ENDA & WANS Congress 2015)で口演による発表を行った。 (3)今後日本国内で行われている身体診察実習に関する実態を調査することに向けた情報収集を行い、作業内容の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、初年度では日本国内で行われている身体診察実習についての実態調査を行う予定であったが、調査の作業内容を検討するまでにとどまり、実施までは至らなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)日本国内で行われている身体診察実習についての実態調査を行う。 (2)実態調査結果の分析により、日本の身体診察実習における学生の心理的負担や学習障壁の要因について明らかにし、学習効果との関連性を探索する。 (3)(1)および(2)を根拠とした仮説を設定し、その検証を行う。
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Causes of Carryover |
当初の計画では、日本国内で行われている身体診察実習についての実態調査を行う予定であったが、実施に至らなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に日本国内における身体診察実習についての実態調査にかかる費用として使用する予定である。
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