2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of body insertion type SPECT/PET system
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15K15208
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
河原林 順 東京都市大学, 工学部, 教授 (80283414)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | SPECT / ML-EM法 / 三次元分布再構成 / ピンホールコリメータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、悪性腫瘍除去手術に際し5 mm以下の悪性腫瘍の取りこぼしを低減させるために、腹腔鏡手術に対応可能な体内挿入型のSPECT検査装置の開発を目的としている。基本構造としては、ピンホールが4つ並んだ棒状コリメータの後方に位置敏感型検出器を配置し、この棒状の検出器3本で検査対象領域を見込むものとした。放射性薬剤の集積状況を三次元的に再構成するために、ML-EM法を用いて再構成を行うこととした。 計算によるシミュレーションで、様々な検討を実施した。検査対象領域に1mmの薬剤の集積があり、それ以外の領域には1/10の強度で正常細胞にも薬剤が取り込まれるものとし、系全体が水で覆われているものして行っている。コリメータ形状と配置方法を計算機によるシミュレーションで検討したところ、当初の見込みであるXYZ直交座標の軸のような配置ではなく、3本平行に設置した方が検知能力に優れる結果となった。また、取りこぼし腫瘍と検出器の距離が15mm以下の場合は、約107のγ線が線源位置から放出される場合、ほぼ100%で線源の有無が検出可能であることが示された、しかしながら再構成されるピーク位置と線源の位置に若干のずれが観測され、腫瘍取りこぼしの有無は判別可能ながらも、再構成位置に若干のボケが現れる結果となった。 コリメータとCdTeのフラットパネル検出器を用いて、模擬的に上記配置を再現し、シミュレーション結果を実験的に評価した。検出器の感度が低いため、RI線源が使用できなかったため、線源としてはX線発生装置を用いている。100μm焦点サイズのX線発生装置に対しデータを取得し再構成した結果、1~2mmのピーク位置のずれが生じたものの、線源位置の三次元再構成に成功した。今後は、より高感度な検出器を使用して検出限界などの実験的な評価を行う必要がある。
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Research Products
(1 results)