2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Fast Image Reconstruction Method based on Machine Learning
Project/Area Number |
15K15214
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
大倉 保彦 広島国際大学, 保健医療学部, 教授 (80369769)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 医学物理 / 画像再構成 / ニューラルネットワーク / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
一般にX線CT、MRI、SPECT、PETなどの医用における画像検査装置では、X線などを用いて生体内部の情報を得て、「画像再構成処理」によってX線減弱係数や放射性同位元素の分布を断層像として得る。しかし、多くの情報を生体から得ることが可能となり、画像再構成処理に必要な演算量も膨大となり、従来の手法では計算にかかる時間が長くなった。臨床においても患者の待ち時間が延長する等の影響が課題となっている。この課題を解決するために、本研究の目的は、大規模ニューラルネットワークの手法を応用して、高速な画像再構成処理を実現するための基礎的な手法を開発することである。 まず、画像再構成処理で必要な規模のニューラルネットワークを構成するための基礎的な要素プログラムの開発を行った。次にニューラルネットワークの学習に必要な、画像と投影データの組を作成した。投影データは、画像をラドン変換したものとした。「画像」と「投影データ」の組を120万セット用意し、学習処理に用いた。 平成29年度には、前年度までに構築した大規模ニューラルネットワークに、作成した画像と投影データを入力し学習を行った。学習したニューラルネットワークモデルに、検証用の投影データを入力し、出力された画像と元画像の誤差は、64x64の場合で、適切な規模のニューラルネットワークを構築すれば、全ピクセルの誤差は0.005以下となることがわかった。演算の要する時間は、GPUを用いれば従来法に比較して大幅に短縮できることがわかった。本手法を臨床の医用画像に応用するには、誤差のさらなる低減とともに、最適なニューラルネットワークモデルを求め、そのチューニングが必要である。これらの課題が解決されれば、医用断層画像を得る時間は飛躍的に短縮でき、他分野への波及も期待できる。
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Research Products
(7 results)