2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of ion source for next generation cancer particle therapy accelearator
Project/Area Number |
15K15215
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
岡村 昌宏 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器研究センター, 客員研究員 (80332245)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 陽子ビーム / 粒子線治療 / 炭素ビーム / イオン源 / レーザープラズマ / ハイドライト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で開発に成功したジルコニウムハイドライトをレーザー標的として、イオン源を製作し加速器システムに組み込み実証実験を行った。 使用可能な実験装置の都合により、実験はブルックヘブン研究所で通常からイオンを実験施設に供給しているイオン源を用いて行った。実験開始時にはRFQ線形加速器を使用した実験を行う予定であったが、実際にユーザーにビームを供給している加速器に実装することによって、耐久性を含めた実用度を実証することができた。イオン源の概観を図7に示す。このイオン源はプラズマの膨張に使われるドリフト距離が3.3mと長い事が特徴であり、DPISに適用する場合はドリフト長が三分の一以下になることから、ピークカレントは30倍程度になる。したがって、実用に供されるビーム強度も数十ミリAが見込める事が同時に実証された。得られた電流波形を図8に示す。使用したターゲットを図9に示す。数日間の加速実験でレーザー1ショット当たりのターゲット消費量は1.5マイクログラムであった。実験期間中電流強度の極端な減少は観測されず、がん治療器としては十分な耐久性があることが確認された。 ターゲット素材の探索、開発、レーザー照射条件の検討を行い、陽子ビームを十分な耐久性で時間構造的に分離できる陽子ビームを発生方法を開発した。研究結果を実証するために、実際に運用されている加速器にターゲットを装填し、良好な陽子ビームが長期間発生できることを実証することができた。 研究成果を日本加速器学会とイオン源国際会議で報告した。
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