2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of vaccine for cat scratch disease by contact with pet cat
Project/Area Number |
15K15226
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大津山 賢一郎 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (10432741)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
常岡 英弘 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40437629)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 猫ひっかき病 / ワクチン / バルトネラ・ヘンセラ / 抗原同定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、申請者らがバルトネラ・ヘンセラ(以後バルトネラ)感染ネコより分離した日本菌株を用いて、猫ひっかき病(Cat Scratch Disease: CSD)ワクチンを作成し、ネコを対象としたワクチン開発を目指すものである。CSDは、わが国で急激に症例報告されるようになった人獣共通感染症であるが、その予防対策は皆無である。これまでの研究で、申請者らは“N-ラウロイル・サルコシン(以後サルコシン)抽出・精製法”によりCSDの原因菌であるバルトネラから、抗原となるタンパク質を効率よく抽出する方法を独自に開発した。さらに、日米欧バルトネラ菌株間の遺伝子の相違を明らかにしてきた。日本国民にとって日本菌株を用いたCSDワクチンの開発は火急の課題である。このワクチンによるCSD予防対策は、ネコとの接触による感染を未然に防ぎ、ペット飼育を安全かつ安心に行うことを可能にする。この理念のもと、これまで我々のグループはサルコシンを用いた抗原抽出法から得られたCSD血清中のIgMと反応する抗原を用いたELISAを開発した(J Clin Microbiol. 2016 ; 54(4):1058-64. )。また、世界で初めてウエスタンブロットによりCSD患者血清中のIgMと反応する抗原の出現パターンを報告した(J Clin Microbiol. 2017 ;56(1).)
|