2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a PET imaging agent and disease biomarker for Alzheimer's disease.
Project/Area Number |
15K15237
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
及川 伸二 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (10277006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢田 健一郎 三重大学, 医学系研究科, 産学官連携研究員 (40467361)
福原 潔 昭和大学, 薬学部, 教授 (70189968)
冨本 秀和 三重大学, 医学系研究科, 教授 (80324648)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アルツハイマー病 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
日本における認知症の原因の第一位はアルツハイマー病であり、現在もなお増加傾向にあることから大きな社会問題になっている。近年、日本では極めて急激に高齢化が進み、2060年には65歳以上の老年人口が全人口の40%になると推計されている。アルツハイマー病は、記憶や認知機能および思考能力を不可逆的に障害する進行性の脳変性疾患のため、患者のみならずその家族の生活の質(QOL)の悪化が懸念されている。しかし、アルツハイマー病の根治的治療法は未だ確立されておらず、進行を抑制するためには早期発見による予防的治療が必要である。本年度では、マウス頭部のMRIとPETの画像を同時に撮影できる新たな画像診断装置として最近注目されているPET/MRIの撮像を行った。これは、昨年度に動物用高感度・高分解能PET/MRI装置の故障のため行えなかったからである。PET/MRIはMRIとPETの両者の画像が完全に一致し、解剖学的情報と機能的情報を重ね合わせて視覚化することで、より正確な臨床診断や治療方針の決定に大きく貢献できることが期待されている。まず、ブドウ糖にフッ素の放射性核種のフッ素18を合成した18F-FDG(18F-フルオロデオキシグルコース)を用いてアルツハイマー病モデルマウス(APPトランスジェニックマウス)の頭部PET(ポジトロン断層撮影)の撮像を行い、次いで同一個体でMRI(磁気共鳴画像)の撮像を行った。その結果、PETの撮影、MRIの撮影それぞれにおいて画像を取得した。しかし、動物用のMRIとPETでは解析ソフト上で両者の画像は完全には一致しなかった。
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