2016 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of a diagnostic method of amyloidosis with PET
Project/Area Number |
15K15268
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
古川 勝敏 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (30241631)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アミロイド / PET |
Outline of Annual Research Achievements |
難病指定をされている疾患群「アミロイドーシス」の原因物質としてトランスサイレチン、免疫グロブリン(IgG)-L鎖、IgG-H鎖、アミロイドβ蛋白質(Aβ)、血清アミロイドA(SAA)、ゲルソリン、シスタチンC、等がこれまで報告されている。一方、これらを物質を非侵襲的に診断するモダリティは未だ存在しない。今回の研究では、東北大学で近年開発したPositron Emission Tomography (PET)トレーサーである(11)C-BF-227を用いて、このトレーサーがいかに「アミロイドーシス」の原因物質を可視化し、診断に役立てられるかを検討した。 これらの物質に対するBF-227の前臨床的評価を行った。まずアミロイドを形成する各種の原因分子(トランスサイレチン、免疫グロブリン(IgG)-L鎖、IgG-H鎖、Aβに対するBF-227の結合特性を試験管内のcell-freeの状態で解析した。いずれの物質に対してもBF-227の高い親和性が確認された。アミロイドβを過剰発現させたトランスジェニックマウスを用いて、BF-227の各臓器に対する結合性を解析したところ、BF-227の高感度かつ高特異度での組織への結合性が確認された。 次に、実際のアミロイドーシス患者ならびに健常者をリクルートして、臨床PET研究の東北大学サイクロトロンRIセンターと東北大学病院において実施した。脳、肺、心臓、腎臓、各臓器のアミロイドーシスの症例においてBF-227を用いたPETを施行したところ、各対象臓器に高い取り込みが認められた。2016年度、症例数を増やし、アルツハイマー病、家族性アミロイドポリニューロパシーの患者でも検討を行い、BF-227の高い集積を認めた。
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Research Products
(2 results)