2015 Fiscal Year Research-status Report
安定同位体ラベルヒト初代培養肝細胞とウイルスを用いた抗ウイルス治療の開発
Project/Area Number |
15K15293
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
茶山 一彰 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 教授 (00211376)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | B型肝炎ウイルス / ヒト肝細胞 / キメラマウス / HepaRG / HepG2 / NTCP |
Outline of Annual Research Achievements |
質量分析は蛋白の修飾などの変化を検知するのに極めて有用な方法である。蛋白を安定同位体で標識することにより、微量の蛋白からでも解析を行うことは可能であるが、継代培養が困難であるヒト肝細胞において細胞増殖に関連する蛋白などをin vitroで標識することには限界があった。本研究者はヒト肝細胞キメラマウスに同位体で標識した飼料を与えて飼育し、その肝細胞を同じように飼育したマウスに継代することにより蛋白をほぼ100%標識することができることを見出した。この方法を用いて、ウイルス感染により変化を受ける宿主蛋白、ウイルス蛋白を解析し、新規治療の開発に応用することを目的として研究を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト肝細胞を移植するuPA-scid mouseに安定同位体と同じ成分で作った飼料を与えたところ、一時食べなくなったが徐々に慣れて食べるようになった。この飼料を3継代する間与え続けると約1000万円の費用が必要になることがわかったため、現在他の方法についても検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
同位体で蛋白をほぼ100%標識できるマウスの作製方法について、引き続き検討を行う。 作製したキメラマウスに、B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスなど、肝臓を増殖の首座とするウイルスを感染させる。感染させたマウスを様々な時期にsacrificeし、蛋白を抽出する。抽出した蛋白をnano-LC-TOF-MSにより質量分析し、ウイルスや感染細胞の修飾状況を検討する。
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Research Products
(3 results)