2015 Fiscal Year Annual Research Report
立体構造解析に基づくPDK4阻害剤の改良とその心不全治療応用
Project/Area Number |
15K15312
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
永井 良三 自治医科大学, 医学部, 学長 (60207975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 茂之 国立研究開発法人理化学研究所, その他部局等, 上席研究員 (00159229)
相澤 健一 自治医科大学, 医学部, 准教授 (70436484)
仲矢 丈雄 自治医科大学, 医学部, 講師 (80512277)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | PDK4 / 心不全 / 癌 / 立体構造解析 / in silico解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
PDK4と化合物の複合体結晶を得るため、まずバキュロウイルス昆虫細胞系で調製したPDK4とATPを混合しHanging drop蒸気拡散法により結晶化を行なった。これにより得られたPDK4とATPとの共結晶に、各種の化合物(DADA+グルコン酸、複数のKIS化合物)をソークした。大型放射光施設にてX線回折データセットを収集、解析を行いモデルを構築したが、本条件においては、ソークした化合物によるATPの置換は十分には行えていないと考えられた。今後、化合物の占有率を上げられる条件最適化を行なう。このATPの置換によるソーキング法での実験と並行して、以下の実験を行った。 まず、バキュロウイルス昆虫細胞系で調製したPDK4とATPとを共結晶化せず、複数のKIS化合物との共結晶化を行なったが、検討した条件では結晶は得られなかった。そこで、更に広い結晶化条件検討を行なうために必要となる、PDK4の発現コンストラクトの改良、大腸菌無細胞タンパク質合成法によるPDK4の調製、精製条件等の探索を行なった。今後、PDK4の活性化型、不活性化型を制御する部位の有無によるコンストラクトも検討し、結晶化を進める予定である。 タンパク質-化合物複合体結晶構造解析のため、新たな技術を用いた検討も行なった。反応性官能基を持つ非天然型アミノ酸をPDK4に部位特異的に導入し、化合物とクロスリンク、共結晶化を行なうものであるが、導入する非天然型アミノ酸の種類、導入するPDK4の部位の検討が完了した。今後、PDK4と化合物とのクロスリンク、結晶化を行う予定である。
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