2015 Fiscal Year Research-status Report
肺血管標的型多機能性エンベロープナノ構造体を用いた難治性肺疾患治療の挑戦
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15K15315
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西村 正治 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00208224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 雅 北海道大学, 大学病院, 助教 (10374290)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 核酸医薬 / 多機能性エンベロープナノ構造体 / siRNA / Nrf2 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性閉塞性肺疾患や特発性肺線維症などの難治性肺疾患は根本的な治療法が存在せず、公衆衛生上の大きな問題である。一方で、GALAと称されるオリゴペプチドで修飾された多機能性エンベロープナノ構造体 (GALA-MEND) は、静脈投与後に良好な肺移行性能を有し、またsiRNA等の核酸を封入することで肺における特定遺伝子発現の制御が可能となることが期待されている。そこで本研究では、難治性肺疾患の病態において中心的な役割を担っていると考えられている酸化ストレスの制御をKeap1 siRNA封入GALA-MEND投与によるNrf2系の活性化を通じて目指すことを端緒として、GALA-MENDを用いた核酸デリバリーによる難治性肺疾患の革新的な治療につながる基礎的な検討を行うことを目的とした。 Nrf2の抑制性因子であるKeap1に対する3種類のsiRNAを封入したGALA-MENDを作成し、C57BL/6雄マウスの尾静脈より投与し、投与24時間後に安楽死させ、肺組織を摘出した。その肺組織よりRNAを抽出した上で、定量的RT-PCRにてKeap1 mRNAの発現を定量した。その結果、肺組織のKeap1 mRNA発現の有意な減少が認められ、GALA-MEND封入Keap1 siRNAの投与効果があるものと考えられた。蛋白発現の減少についてはウェスタンブロットの条件設定に時間を要しており、現在検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
肺組織における目的遺伝子の発現抑制効果は確認できているが、蛋白発現抑制効果の確認に時間を要しており、疾患モデルへの応用が遅れているため。
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Strategy for Future Research Activity |
Keap1 siRNA封入GALA-MEND投与条件のさらなる最適化を行い、肺組織における目的遺伝子・蛋白発現の抑制効果を確認した上で、疾患モデルへの応用を行う。
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Causes of Carryover |
研究の進捗状況に遅れがあり、試薬等の消耗品購入が遅れているため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究の進捗状況に合わせて、試薬等の消耗品購入に充てる予定である。
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