2016 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of mitochondrial function for protection of acute kidney
Project/Area Number |
15K15331
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
寺田 典生 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (30251531)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 尿細管 / 腎不全 / オートファジー / マイトファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、透析療法に至っている患者数は、全国で31万人を越え、特に急性腎障害(AKI: Acute Kidney Injury)は、近年発症頻度が高まっている。65歳以上の高齢者では入院患者の13.5%にAKIが発症し、CKDに移行し易いことを私たちは報告している(Clin Exp Nephrol 2015、2016)。私たちは、AKIにおけるミトコンドリア障害、特にマイトファジー(ミトコンドリアのオートファジー)の役割に関する成果(Am J Physiol 2013)を報告し、近位尿細管細胞が酸化ストレスを受けたとき、マイトファジーがおこる事により、アポトーシスが回避され、生存し、脱分化・再生してゆくというアイデアを提唱している。またラットAKIモデルにおいてheat shock protein familyの一つであるHeat shock protein beta-1 (HSPB1) が腎臓におけるオートファジーに関与することを示した(PlosOne 2015)。オートファジーを誘導し、ミトコンドリアの保護作用のある安全な薬剤があれば、急性腎障害の新規の薬剤となる可能性があり、その候補としてALA(5-aminolevurinic acid)の腎保護作用とそのメカニズムについて検討を加え報告している(PlosOne 2013)。ラットを用いたシスプラチン腎障害モデルでALAと鉄を経口投与するとCr,BUNCHの上昇が顕著に軽減され、AKI防止効果を有することを見いだした。今後、安全性の高いアミノ酸(ALA)のミトコンドリア保護作用および、AKIの予防作用を解析し新規薬理作用の解明と臨床応用を目指す。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Clinical practice guideline for drug-induced kidney injury in Japan 2016: digest version.2016
Author(s)
Usui J, Yamagata K, Imai E, Okuyama H, Kajiyama H, Kanamori H, Kaneko S, Kono E, Sakai Y, Sakai N, Sakamaki Y, Taniguchi Y, Nakai K, Nishiwaki H, Hirata S, Yamaya H, Tsuruoka S, Terada Y, Yokoyama H, Wada T, Narita I.
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Journal Title
Clin Exp Nephrol.
Volume: 20
Pages: 827-831
DOI
Peer Reviewed
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