2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K15349
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| Research Institution | Nagoya City University |
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Principal Investigator |
辻田 麻紀 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10253262)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜川 眞也 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20326135)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 小腸 / mouse / cholesterol / LCAT / ABCA1 / SR-BI / Probucol |
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| Outline of Annual Research Achievements |
脂質異常症の中で高コレステロール血症は冠動脈を始めとする血管内皮細胞でのアテローム形成の主となる要因である。昨年のGordon Francisらの研究成果によりアテローム性動脈硬化病変は平滑筋細胞由来のマクロファージの泡沫化細胞が8割以上を占めることが明らかにされ、更に末期の泡沫化平滑筋由来マクロファージではABCA1の発現が十分でない為に細胞内のコレステロール排出が停滞し、アテローム病変が悪化する機構が示されている。一方で排出されたコレステロールはHDL粒子中に収められた後、HDL受容体(SR－BI)を高く発現している肝細胞並びにステロイド産生臓器に運搬され、代謝・排出される。近年の報告ではこのSR-BIはHDLだけでなくLDLや酸化LDLにも結合し、得に大動脈のSR-BIを欠いた実験動物においてプラークが消失する結果はそのリポタンパク質全体への関与を示すものである（未発表成果）。この受容体を介してリポタンパク質の細胞内への運搬だけでなく内皮細胞でのリポタンパク質の通過に関与する結果が推察されている。本研究課題では小腸における肝臓を介さない直接的なステロール排出機構(TICE)に注目し、小腸に発現するSR-BIの役割を検討するものである。内皮細胞等で観察されているリポタンパク質の動態と同様にSR-BIを介したHDL粒子の排出を検討するものである。昨年までに我々はSR-BIが小腸吸収上皮細胞の尖端だけでなく基底膜にも発現することを示している。今年度は野生型、ABCA1欠損マウス、LCAT欠損マウス並びにProbucol投与マウスにおいて小腸の尖端側への細胞の滑落について走査型電子顕微鏡（SEM）を用いた測定条件の設定を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
血中リポタンパク質由来のコレステロールのステロド産生臓器への取り込みが障害されているSR－BI欠損マウスの繁殖はプロブコールを用いることで改善されることが報告されている。LCAT欠損マウスやABCA1欠損マウスは血中リポタンパク質の消失によりステロイド産生臓器へのコレステロールの供給が枯渇し繁殖においてメンデルの法則で期待されるホモ型仔の個体数が確保されない。これをプロブコール投与によりHMGCoA還元酵素の上昇とビタミンKサイクルの律速酵素であるVKORC1が上昇することで改善しすることを明らかにした。野生型並びにこれら低HDL血症マウスを用いて小腸吸収上皮細胞の尖端側への細胞の脱落を測定した。2%PFA/2%Glutaraldehydeによる細胞固定後に小腸を開挟しOsmium固定した場合には微絨毛上で脱落直前の細胞が観察された。一方で小腸菅構造を開かずにOsmium固定した場合には食物や粘膜の影響で組織を十分に観察することができなかった。TEMでの観察ではLCAT欠損マウスやABCA1欠損マウスこれらのプロブコース投与マウスにおいて細胞内に空胞が多く観察され脂質の運搬・蓄積の変化が推察された。
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| Strategy for Future Research Activity |
臓器特異的SR-BI欠損マウスを作成・入手する計画書を動物実験委員会から承認され、またヒト血漿リポタンパク質を用いた実験計画も倫理委員会の承認を得た。SR-BI floxマウスの購入の準備を進めている。小腸でのコレステロール搬出経路におけるSR-BIの関与を検証する。
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| Causes of Carryover |
少額（１万円以下）の繰越金。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の予算と合わせて使用する。少額繰越の為、繰越し金に適応する使用計画等の該当はない。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] SR-BI functions on plasma HDL homeostasis – Low plasma preβHDL level in SR-BI null mice by 2D PAGE analysis􀀃2015
Author(s)
Maki Tsujita, Tomo Yokota, Nobukatsu Akita, Yasutaka Maekawa, Junki Yamamoto, Alan T Remaley, Shinji Yokoyama
Organizer
Arteriosclerosis, Thrombosis, and Vascular Biology Peripheral Vascular Disease (ATVB | PVD) 2015 Scientific Sessions
Place of Presentation
Hilton San Francisco Union Square Hotel, San Francisco, USA
Year and Date
2015-05-07 – 2015-05-09
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