2016 Fiscal Year Research-status Report
ゼブラフィッシュを用いたダイアモンド・ブラックファン貧血の創薬スクリーニング
Project/Area Number |
15K15367
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
剣持 直哉 宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 教授 (00133124)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 化合物スクリーニング / ゼブラフィッシュ / 創薬 / 疾患モデル / ダイヤモンド・ブラックファン貧血 / 造血異常 / 低分子化合物 |
Outline of Annual Research Achievements |
ダイアモンド・ブラックファン貧血(DBA)は赤血球造血のみが障害される先天性の造血不全症である。タンパク質合成に働くリボソームの異常が原因と考えられているが、発症機構は明らかではなく、また有効な治療法もない。本研究では、ゼブラフィッシュを用いてDBA治療薬の創出につながる候補物質(リード化合物)の開発を目指す。本年度は、これまでのスクリーニングで絞り込んだ化合物について効果の検証を行った。 1. ヒット化合物の効果の検証:RPS19ノックダウン胚(DBAモデル)に、絞り込んだ4種類のヒット化合物を処理して、造血能の回復をヘモグロビン染色を指標に検証した。1つの化合物あたり3種類の濃度で各20匹の胚を処理して検討したところ、2種類の化合物(化合物B、化合物D)で有意な回復が見られた。そこで、化合物Bについては、他のDBAモデルでの検証も行った。 2. 化合物Bの効果の検証: 種々のDBAモデルにおける化合物Bの効果を検討するために、RPS19の他、RPS15A、RPS27、RPL27のノックダウン胚を用いて同様の実験を行った。その結果、低濃度の化合物の処理において有意な改善がみられた。化合物BがDBA創薬の有望な標的と考えられた。 3. その他の化合物:論文検索でヒットした化合物Eについて、RPS19、RPS15A、RPS27、RPL27のノックダウン胚を用いて同様な実験を行った。その結果、低濃度での処理において、造血能の回復が見られた。一方、高濃度ではゼブラフィッシュの発生に毒性が認められた。 今後は化合物Dの検証を行うとともに、化合物Bおよび化合物Eの類似化合物の検索、構造解析などを行い最適化を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
DBAモデルを用いた化合物のスクリーニングを行いヒット化合物を絞り込み、一部の化合物について再現性を確認した。しかし、検証実験に手間取っておりin sillico解析などによる最適化は実施していない。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 絞り込んだ化合物の薬効について再現性を確認する。 2. 絞り込んだ化合物の類似化合物を検索し薬効を検討する。 3. 上記がうまく進まない場合、新たな化合物のスクリーニングについても検討する。
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Causes of Carryover |
ヒット化合物の薬効の確認に時間が取られ計画に遅延が生じたため、次年度使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費は、一般的な試薬・器具の他、ゼブラフィッシュの飼育費などに使用する。旅費は、国際RNA学会および分子生物学会など関連学会への参加・発表のための経費として使用する。人件費・謝金は、研究を効率的に進めるために研究員を雇用する経費として使用する。その他の経費は、学会の参加料などに使用する。
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[Journal Article] TBCD may be a causal gene in progressive neurodegenerative encephalopathy with atypical infantile spinal muscular atrophy2017
Author(s)
Ikeda, T., Nakahara, A., Nagano, R., Utoyama, M., Obara, M., Moritake, H., Uechi, T., Mitsui, J., Ishiura, H., Yoshimura, J., Doi, K., Kenmochi, N., Morishita, S., Nishino, I., Tsuji, S., Nunoi, H
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Journal Title
J. Hum. Genet.
Volume: 62
Pages: 473-480
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Exome sequencing identified RPS15A as a novel causative gene for Diamond-Blackfan anemia2017
Author(s)
Ikeda F, Yoshida K, Toki T, Uechi T, Ishida S, Nakajima Y, Sasahara Y, Okuno Y, Kanezaki R, Terui K, Kamio T, Kobayashi A, Fujita T, Sato-Otsubo A, Shiraishi Y, Tanaka H, Chiba K, Muramatsu H, Kanno H, Ohga S, Ohara A, Kojima S, Kenmochi N, Miyano S, Ogawa S, Ito E
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Journal Title
Haematologica
Volume: 102
Pages: e93-e96
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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