• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2015 Fiscal Year Research-status Report

我々の最新の発見は薬剤耐性ウイルスを誘導しない夢の抗インフルエンザ薬を可能にする

Research Project

Project/Area Number 15K15380
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

坂口 末廣  徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 教授 (60274635)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 矢野 雅司  徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 技術員 (10531858)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2017-03-31
Keywordsインフルエンザ / リード化合物 / プリオン蛋白質
Outline of Annual Research Achievements

我々は、最近、宿主蛋白質であるプリオン蛋白質が抗インフルエンザ活性を有し、その活性が抗体により誘導できることを見出した。この結果は、プリオン蛋白質が耐性ウイルスを誘導しないインフルエンザ治療薬の候補ターゲット分子であることを示している。本研究では、耐性ウイルスを誘導しないインフルエンザ治療薬の開発を目指し、プリオン蛋白質の抗インフルエンザ活性の分子メカニズムの解明と、その活性を誘導するリード化合物の探索を行なう。
平成27年度には、プリオン蛋白質の抗インフルエンザ活性を誘導するリード化合物を同定するために、まず、抗インフルエンザ活性を有する抗プリオン蛋白質抗体のエピトープを決定した。その後、このエピトープを含むペプチドを合成し、このペプチドに結合する化合物を生体分子間相互作用解析システムOctetシリーズを用いて、52種の天然物及び天然物誘導体の中から探索した。その結果、プリオン蛋白質に結合する化合物の候補として2つの化合物を見出した。今後、さらに化合物数を増やし、プリオン蛋白質に結合する化合物の探索を行なう。
また、抗プリオン蛋白質抗体を野生型マウスに投与すると抗インフルエンザ活性を示し死亡率を改善するが、プリオン蛋白質欠損マウスに抗プリオン蛋白質抗体を投与しても死亡率の改善が認められないことから、抗プリオン蛋白質抗体が抗インフルエンザ活性を示すためには、プリオン蛋白質に結合する必要があることを明らかにした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

我々は、まず、抗プリオン蛋白質抗体を野生型マウスに投与すると抗インフルエンザ活性を示し死亡率を改善するが、プリオン蛋白質欠損マウスに抗プリオン蛋白質抗体を投与しても死亡率の改善が認められないことを明らかにし、抗プリオン蛋白質抗体が抗インフルエンザ活性を示すためには、プリオン蛋白質に結合することが重要あることを明らかにした。この成果は、プリオン蛋白質の抗インフルエンザ活性の分子メカニズムの解明のために最も重要な成果である。
我々は、また、プリオン蛋白質の抗インフルエンザ活性を誘導するリード化合物を同定するために、抗インフルエンザ活性を有する抗プリオン蛋白質抗体のエピトープを決定し、このペプチドに結合する化合物を生体分子間相互作用解析システムOctetシリーズを用いて、52種の天然物及び天然物誘導体の中から探索した。その結果、我々は、プリオン蛋白質に結合する化合物の候補として2つの化合物を見出した。
以上の理由により、本研究はおおむね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

プリオン蛋白質の抗インフルエンザ活性を誘導するリード化合物を同定するために、平成27年度に同定した化合物に加えて、さらにプリオン蛋白質に結合する化合物の探索を行なう。同定した化合物に関しては、抗インフルエンザ活性を有するのかin vitro及びin vivoで解析する。
また、プリオン蛋白質の抗インフルエンザ活性の分子メカニズムの解明のために、抗プリオン蛋白質抗体がプリオン蛋白質に結合した後、どのようなシグナルを活性化し抗インフルエンザ活性を発揮するの明らかにする。

Causes of Carryover

主に、物品費とその他の経費(マウス飼育費)の一部が次年度使用額として使用することにした。その理由として、本年度に行なった約50種類の化合物のスクリーニングの結果、2種類の化合物をプリオン蛋白質に結合する化合物として同定することが出来たが、スクリーニングすべき化合物がまだ残っている。このため、これらの化合物のスクリーニングに必要な物品費として物品費の一部を次年度使用額として使用することとなった。また、新たに同定した化合物の効果を検証するための動物実験のためマウス飼育費として、その他の経費(マウス飼育費)の一部を次年度使用額として使用することとなった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度使用額及び翌年度分として請求した助成金は、プリオン蛋白質に結合する化合物のさらなるスクリーニング及び同定した化合物の動物モデルを用いた抗インフルエンザ活性の検証、さらにプリオン蛋白質の抗インフルエンザ活性のメカニズム解明のために必要な物品費、動物飼育費、及び成果発表に必要な旅費として使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2015

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 次世代抗インフルエンザ薬の宿主ターゲット分子の発見とその治療効果2015

    • Author(s)
      坂口末廣
    • Organizer
      四国地区五大学 新技術説明会
    • Place of Presentation
      JST東京本部別館1Fホール(東京・市ヶ谷)
    • Year and Date
      2015-11-27 – 2015-11-27

URL: 

Published: 2017-01-06  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi