2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15K15410
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
阿部 理一郎 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60344511)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 角化 / ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、角化の現象におけるミトコンドリアの関与を明らかにし、さらに先天性角化症発症におけるミトコンドリアの関与を解明することである。 ミトコンドリアは表皮全層の細胞にほぼ一様に存在していた。電子顕微鏡で基底層、有棘層、顆粒層それぞれにおいて検討おこなったが、その形態の変化はほぼ見られず、また数の変化も見られなかった。 分裂融合にかかわるGTP加水分解酵素において、興味深いことにMfn2は基底層のみに発現がみられ、Mfn1は有棘層のみに発現がみられた。これまでの報告でMfn2はtrichopleinによりkeratin5,14と結合することが報告されており、keratinの発現パターンによりミトコンドリアの融合を担う酵素の発現パターンが変化することが示唆される。さらにはMfnのsubtypeの発現でkeratinの発現パターンが影響される可能性もある。 我々はすでにDrp1、Mfn1、Mfn2それぞれの表皮特異的コンディショナルノックアウトマウスの作製に成功した(上の図)。それぞれ十分な数を得ておらず、今後詳細な皮膚症状などのフェノタイプの解析を行う予定である。 患者表皮において、ミトコンドリアの分布異常がみられた。有棘層表皮細胞においてミトコンドリアの量的ばらつきがみられ、細胞分布にも正常表皮と比較し、偏りがみられた。電子顕微鏡による観察では、形態異常はみられなかった。 分裂融合にかかわるGTP加水分解酵素においても、有棘層表皮細胞におけるMfn2の発現のばらつきがみられる一方、基底層のMfn2の発現は正常表皮とほぼ同様であった。
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Research Products
(1 results)