2015 Fiscal Year Research-status Report
本邦初の99Mo/99mTc国産化を目指した99Mo/99mTcジェネレータ開発
Project/Area Number |
15K15445
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
福光 延吉 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40277075)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土谷 邦彦 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 大洗研究開発センター 照射試験炉センター, 課長 (50343926)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 99Mo / 99mTc / アルミナ / 国産化 |
Outline of Annual Research Achievements |
Mo吸着材アルミナの吸着能に直結すると予想されるアルミナの表面積を増やすためにメソポーラス加工を行った。メソポーラス加工は試料の表面に小さな孔を多数作ることで表面積を拡大させる技術である。多数の穴を複雑な構造で作ることで、表面積の大きな資料の作成が可能になる。アルミナにメソポーラス加工を行う際に焼成が必要になる。その焼成条件を少しずつ変えて、焼成後に粉末状としてとりだし、カラムに充填させたのちMo溶液を流入し、Mo吸着能を評価した。今年度はアルミナ作成の際の焼成温度を500-1200度まで段階的に変化させた。Mo吸着能を測定した結果、700度で焼成した場合に比表面積230m2/g、Mo吸着量40mg/gと最も高かった。700度で焼成した場合の比表面積やMo吸着量は、既存のアルミナ製剤の比表面積110m2/g、Mo吸着量10-20mg/gと比べて約2倍くらい高い数値であった。また、データの再現性についても検証するために同様の実験を行ったが、焼成する際の試料の炉内の設置位置によりデータのばらつきがあった。その中でも、炉の中心に試料を設置して周囲から均一に焼成された場合に表面積が大きく、Mo吸着農が高いメソポーラス加工アルミナが作成できることが分かった。したがって、一度に大量に作成しようとして炉内に多数の試料を設置するよりも試料を炉内の中心に設置し、少量ずつ作成したほうが品質性に優れたメソポーラス加工アルミナが作成できることが分かった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
焼成温度を変えることで、アルミナの表面積が変化しMo吸着量が変化することが明らかになった。また、焼成の際に資料の炉内での設置部位により結果のばらつきに変化が生じることが明らかになった。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、適切なアルミナの焼成条件をさらに検討し、再現性の高い結果が得られるように細かな条件を一つずつ解決していく予定である。
|