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2017 Fiscal Year Annual Research Report

Selective Accumulation of Boron-conjugated Liposomes Com-posed of Dimyristoylphosphatidylcholine to B16F10 Murine Mel-anoma Cells in Relation to Fluidity of Cell Membranes.

Research Project

Project/Area Number 15K15463
Research InstitutionHiroshima International University

Principal Investigator

笠岡 敏  広島国際大学, 薬学部, 准教授 (90338690)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywordsリポソーム / 中性子捕捉療法 / 膜流動感受性
Outline of Annual Research Achievements

本研究では架橋剤を介して、アルキル鎖または脂質にBSHに結合させたODA-BSHとDMPE-BSHを合成した。これらのボロン化合物を膜流動感受性ボロンリポソーム(MFSBLs)の構成脂質として用い、ODA-BSHとDMPE-BSHの混合比を5:0、4:1、3:2とした3種類のMFSBLsを調製した。ボロン封入率において、混合比4:1のMFSBLsが最も高い封入率を示した。各種FITC標識MFSBLsの取り込みにおいて、B16F10 メラノーマ細胞に対して5:0及び4:1のMFSBLsは高い蛍光が観察され、一方、繊維芽細胞ではほとんど蛍光が観察されず、腫瘍細胞選択性が認められた。この腫瘍選択性については、ICP-AESによる細胞内ボロン濃度測定でも同様の結果が得られた。これらのボロン封入率、細胞毒性試験、蛍光及びボロン取り込み実験の結果より、ODA-BSH:DMPE-BSHの混合比を最終的に4:1とした。MFSBLsは4℃の緩衝液中での保存においても、95%のボロンを保持しており高い安定性が確認された。
次にB16F10マウスメラノーマ細胞またはヒト繊維芽細胞に、MFSBLsをボロン濃度として2.5~10.0ppm添加し、24 hインキュベートした後に、熱中性子を1.8×10^12フルエンス/cm2照射した。B16F10マウスメラノーマ細胞における、ポジティブコントロールに用いた5 ppmのBSH水溶液の細胞生存率は84.5%であったのに対して、5 ppmで添加したMFSBLsの細胞生存率は0%であり、2.5 ppmにおいても細胞生存率が0%であった。これらの結果から、臨床に用いられているBSH水溶液と比較して、MFSBLsは極めて高い抗腫瘍効果が認められた。一般的にBNCTにおけるボロン製剤には腫瘍細胞内ボロン濃度が10~40 ppm であることが求められているが、MFSBLsでは2.5~5 ppmの低濃度のインキュベート後における中性子照射でも高い殺細胞効果を有していた。

  • Research Products

    (2 results)

All 2018

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 中性子捕捉療法を目的とした膜流動感受性ボロンハイブリッドリポソームの開発2018

    • Author(s)
      國澤敦、笠岡敏、沖島由起、田中佑典、吉川広之、田中佑典、吉川広之、増永慎一郎、小野公二
    • Organizer
      日本薬学会
  • [Presentation] 中性子捕捉療法を目的としたBR2ペプチド結合ボロンハイブリッドリポソームの開発2018

    • Author(s)
      平町隆明、笠岡敏、小石雅也、二木秀仁、田中佑典、吉川広之、田中佑典、吉川広之、増永慎一郎、小野公二
    • Organizer
      日本薬学会

URL: 

Published: 2018-12-17  

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