2016 Fiscal Year Annual Research Report
The role of Nrf2 in development and carcinogenesis of NASH using gene rescue mice
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15K15488
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
石毛 和紀 筑波大学, 医学医療系, 講師 (20597918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳川 徹 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10312852)
蕨 栄治 筑波大学, 医学医療系, 講師 (70396612)
正田 純一 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90241827)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 生活習慣病 / 非アルコール性脂肪性肝疾患 / 肝癌 / 遺伝子改変マウス / 腸内細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の発症機序として,腸内細菌叢と腸管上皮バリア機能の異常,それに関連した肝へ流入するLPSの増加が指摘されている.p62およびNrf2遺伝子の二重欠損(DKO)マウスが,通常食餌の過食肥満より脂肪性肝炎を発症する.そこでDKOマウスを用いて,腸内細菌叢と腸管上皮バリア機能の異常に主眼をおき,NASHの発症機序について検討した.各系統マウスの肝,腸管,血清,糞便を解析した.また,血清および糞便中LPS含有量を測定した.T-RFLP法及び次世代シーケンサーにより腸内細菌叢を解析した.FITCデキストラン経口投与により腸管透過性を評価した.さらに,CRISPR-Cas9システムを用い,各遺伝子を欠損したCaco-2を作成し,バリア機能を評価した.In vivo解析-糞便中LPS濃度はp62-KO,DKOマウスにおいて野生型に比べ有意に増加していた.一方,血清中LPS濃度はDKOマウスでのみ増加していた.また,腸内細菌叢を解析したところ,DKOマウスでグラム陰性菌の割合が増加していた.さらに,次世代シーケンサーにてPCoA解析したところ,WTとDKOマウスの細菌叢の組成が異なっていた.特に,グラム陰性菌であるPorphyromonadaceaeとParaprevotellaceaeが増加していた.FITCデキストランの腸管透過性はNrf2-KO,DKOマウスにおいて有意に亢進していた.In vitro解析-Caco-2細胞を単層培養し透過性の指標である細胞膜抵抗値を測定したところNrf2欠損で低下していた.また,Caco-2細胞のタイトジャンクションタンパク質の発現は,Nrf2欠損により低下した.DKOマウスのNASH発症には,グラム陰性菌の増加と腸管上皮バリア機能の脆弱性によるLPSの肝への流入量の増加が重要な因子であると考えられた.
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Research Products
(23 results)
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[Journal Article] 陽子線による放射線性十二指腸炎からの出血に対してアルゴンプラズマ凝固法が有用であった1例2016
Author(s)
高木 薫子, 長谷川 直之, 新里 悠輔, 山浦 正道, 小松 義希, 俣野 大介, 岩井 健太郎, 江南 ちあき, 石毛 和紀, 福田 邦明, 奈良坂 俊明, 金子 剛, 安部井 誠人, 兵頭 一之介, 溝上 裕士
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Journal Title
Progress of Digestive Endoscopy
Volume: 89
Pages: 106-107
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[Journal Article] 小細胞肺癌へ転化し、EGFR遺伝子変異検索が鑑別に有用であった肺腺癌の1例2016
Author(s)
田地 広明, 會田 有香, 大澤 翔, 北沢 晴奈, 中嶋 真之, 渡辺 裕子, 塩澤 利博, 中澤 健介, 増子 裕典, 小川 良子, 際本 拓未, 松野 洋輔, 川口 未央, 森島 祐子, 坂本 透, 家城 隆次, 檜澤 伸之, 石毛 和紀, 坂下 信悟, 野口 雅之, 後藤 行延, 佐藤 幸夫, 関根 郁夫
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Journal Title
肺癌
Volume: 56
Pages: 321-322
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[Journal Article] p62 modulates the intrinsic signaling of UVB-induced apoptosis.2016
Author(s)
Ito S, Kimura S, Warabi E, Kawachi Y, Yamatoji M, Uchida F, Ishibashi-Kanno N, Yamagata K, Hasegawa S, Shoda J, Tabuchi K, Sakai S, Bukawa H, Sekido M, Yanagawa T.
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Journal Title
J Dermatol Sci
Volume: 74
Pages: 9-17
DOI
Open Access
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[Journal Article] Wisteria floribunda Agglutinin-Sialylated Mucin Core Polypeptide 1 is a Sensitive Biomarker for Biliary Tract Carcinoma and Intrahepatic Cholangiocarcinoma: A Multicenter Study.2016
Author(s)
Shoda J, Matsuda A, Shida T, Yamamoto M, Nagino M, Tsuyuguchi T, Yasaka T, Tazuma S, Uchiyama K, Unno M, Ohkohchi N, Nakanuma Y, Kuno A, Narimatsu H.
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Journal Title
J Gastroenterol
Volume: 52
Pages: 218-228
DOI
Open Access
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[Presentation] ダビガトランによる剥離性食道炎を伴った食道表在癌の1例2016
Author(s)
野中 遥奈, 田島 大樹, 廣瀬 優, 山浦 正道, 菅沼 大輔, 佐藤 雅志, 内田 優一, 山田 武史, 山本 祥之, 長谷川 直之, 石毛 和紀, 金子 剛, 鈴木 英雄, 奈良坂 俊明, 福田 邦明, 安部井 誠人, 兵頭 一之介, 溝上 裕士
Organizer
第103回日本消化器内視鏡学会関東支部会
Place of Presentation
シェーンバッハ・サボー(東京都・千代田区)
Year and Date
2016-12-17 – 2016-12-18
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[Presentation] 抗凝固薬による薬剤性食道炎の検討2016
Author(s)
奈良坂 俊明, 溝上 裕士, 俣野 大介, 岩井 健太郎, 江南 ちあき, 寺崎 正彦, 圷 大輔, 長谷川 直之, 石毛 和紀, 金子 剛, 鈴木 英雄, 福田 邦明, 松井 裕史, 兵頭 一之介
Organizer
第92回日本消化器内視鏡学会総会
Place of Presentation
神戸国際会議場(兵庫県・神戸市)
Year and Date
2016-11-03 – 2016-11-06
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[Presentation] 胆道癌に関連した後天性血友病の2例2016
Author(s)
佐藤 雅志, 長谷川 直之, 松田 健二, 橋本 真治, 石毛 和紀, 福田 邦明, 西 雅明, 川西 宣裕, 松木 康彦, 安部井 誠人, 溝上 裕士, 兵頭 一之介
Organizer
第52回日本胆道学会学術集会
Place of Presentation
横浜プリンスホテル(神奈川県・横浜市)
Year and Date
2016-09-29 – 2016-09-30
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[Presentation] 陽子線による放射線性十二指腸炎からの出血に対してアルゴンプラズマ凝固法(APC)が有用であった一例2016
Author(s)
高木 薫子, 長谷川 直之, 新里 悠輔, 山浦 正道, 小松 義希, 俣野 大介, 岩井 健太郎, 江南 ちあき, 石毛 和紀, 福田 邦明, 奈良坂 俊明, 金子 剛, 安部井 誠人, 溝上 裕士, 兵頭 一之介
Organizer
第102回日本消化器内視鏡学会関東支部会
Place of Presentation
シェーンバッハ・サボー(東京都・千代田区)
Year and Date
2016-06-11 – 2016-06-12
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