2016 Fiscal Year Research-status Report
機能性ナノ磁性微粒子を使用したエクソソームの抽出と解析
Project/Area Number |
15K15502
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
盛 真一郎 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (00620519)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 浩 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (10398282)
前村 公成 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (30398292)
喜多 芳昭 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (30570692)
馬場 研二 鹿児島大学, 附属病院, 医員 (30642615)
夏越 祥次 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (70237577)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | エクソソーム / 大腸癌幹細胞 / EMT / miRNA / ナノ磁気ビーズ |
Outline of Annual Research Achievements |
①HCT116,HCT15,COLO201,COLO205の大腸癌細胞株を購入し,培養を行った.培養細胞の上澄み液を回収し,フィルターを使用し,エクソソームを回収し,内包されているタンパク質を解析した.⇒結果,タンパク質が抽出され,エクソソームが回収できることを確認したが,再現性がなく,エクソソーム回収実験を再度模索した. ②エクソソーム回収:ExoQuickを使用し回収したところ,効率よく回収可能であった.細胞培養の上澄みを3,000×gで15分間遠心分離し,上清を滅菌チューブに移し,ExoQuickを加え,4℃で静置する. 1,500×gで30分間遠心分離し,ペレットとして沈殿するものの上清を吸引除去する.1,500×gで5分間遠心分離後,残った上清を吸引除去する.滅菌蒸留水を加えて,エクソソームを溶解させる.電子顕微鏡:分離したエクソソームを再懸濁し,懸濁液をパラフィルム上に2-3滴置き,さらにエクソソームの液滴上にフォルムバー/カーボンコートEMグリッド をコート面が接するように置く.グリッド膜にエクソソームを10分間吸着させ,パラフィルム上に20μlの洗浄バッファーを滴下する.グリッド膜を洗浄バッファーの液滴上に置き,30秒間洗浄し,これを繰り返す.パラフィルム上に10μlのEM溶液を滴下し, 10分間する.洗浄後,コート面を上向きにした状態でグリッド膜をろ紙に移し,そのまま室温で一晩乾燥させ,透過型電子顕微鏡下でエクソソームを観察する.本方法により,回収したエクソソームを電子顕微鏡で確認した. ③多摩川精機株式会社の受託サービスに依頼し,FGビーズにエクソソームの表面膜たんぱく質であるCD9,CD63,CD147の3種類のリガンドの固定化を再度行った. ④CD9は固定が安定せず,免疫沈降反応ができなかった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
エクソソーム回収の再現性がなく,振り出しに戻る形となった.フィルター濃縮を模索したところ,効率的に回収できることを確認した.
|
Strategy for Future Research Activity |
①フィルターで濃縮したエクソソームを使用し,CD63,CD147を用い,特定のエクソソームが回収できるか,実験予定である. ②IRBの承認を経て,昨年5月より,臨床検体の血清を回収している.手技が安定したところで解析を行っていく
|