2016 Fiscal Year Annual Research Report
iPSC derived three dimensional cardiac tissue having circulatory system
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15K15506
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮川 繁 大阪大学, 医学系研究科, 特任教授(常勤) (70544237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福嶌 五月 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (80596867) [Withdrawn]
秦 広樹 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80638198)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 3次元心筋組織 / 毛細血管網 / 細胞外基質リモデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトiPS細胞から分化誘導した心筋細胞及び、心臓線維芽細胞の表面を細胞外基質(ファイブロネクチン、ゼラチン)でコーティングする方法(Layer by layer法)で作成した3次元心筋組織を作成した。さらに心臓血管内皮細胞を混在させる事で、毛細血管網を持った収縮する心筋組織を作成することができた。また、in vitroでMEDシステムを用いて心臓表面電位を測定し、組織全体が同期して収縮していることを確認している。この3次元心筋組織を免疫不全ラットの心不全モデルに移植し、1ヶ月後の心機能において改善を認めることができた。また、遺伝子発現についてはVEGF, HGFといった血管新生因子の増加を認めている。組織学的検査では100-150μmの厚みのある3次元心筋組織の残存を認めており、心臓の繊維化抑制、血管新生を確認している。蛍光染色ではTnT陽性で、サルコメア構造を認めた成熟心筋及びConnexin43の発現についても確認できていることもあり、電気的接合も有する組織と推測されすることができる。また、移植前と比較して移植後の3次元心筋組織については細胞外基質のリモデリングが生じており、移植環境に適した状態になっており、そのため長期生存ができると推測できる。 今後は3次元心筋組織内の毛細血管と繋がるような組織外動静脈を要する組織を作成し、それらの移植片を腹部大動脈周囲に巻き、収縮させることで、自己心臓の補助的機能を担う機能的バイオ人工心臓組織を創製することを目指す。
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