2016 Fiscal Year Research-status Report
血管新生因子アンチセンスホモロジーボックス由来ペプチドによる脳梗塞の血管新生療法
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15K15523
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高野 晋吾 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (50292553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上羽 哲也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00314203)
伊藤 嘉朗 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (90733014)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アンチセンスペプチド / FGF受容体 / 内皮細胞 / 増殖 / 管腔形成 / siRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度にFGFRに対するアンチセンスホモロジーボックス(AHB)に対するペプチドドの内皮細胞に対する生理活性を示してきた。作成した14種類のペプチドのうち、No.4が最も強い内皮細胞増殖作用を示した。内皮細胞のFGFRシグナルでAktとMAKシグナルが、AHBペプチドでしげきされていることが示された。今年度は、AHBペプチドの活性について2事件を追加した 1.AHBペプチド No.4 100 nMは内皮細胞の管腔形成に対する効果は、コントロールと比べて違いは見られなかった。管腔形成アッセイの時間は6時間であり、この時間中ではAHBペプチドは管腔規制に閉胸を及ばさなかった。 2.コントロールの内皮細胞では、AHBペプチドNo.4 100nMで、3日間培養で40%の細胞沿う増殖がみられた。FGFR1遺伝子をsiRNAでノックダウンした細胞では、 コントロールでみられた、AHBペプチド No.4 100 nMをよる細胞増殖は見られなかった。ahbペプチドによるに日細胞増殖にはFGFR1が重要な役目を果たしていることが明らかにされた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アンチセンスペプチドによる生理活性を確かめる2つの実験を行なえた。しかし、in vivoでの血管新生促進効果を、マウス皮下でのキットを使った実験が行えなかった。来年度の初期に行う。
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Strategy for Future Research Activity |
1FGF2徐放剤留置脳梗塞モデルにおけるペプチドの脳梗塞改善効果 ラットの中大脳動脈閉塞およびFGF2徐放材留置モデルを作成する(脳梗塞軽減の結果をFig 4に示す)1)。仰臥位にして頸部正中を縦切開し、左頸動脈を同定し4-0絹糸で結紮する。次いで右側臥位として左眼球と外耳孔との間に皮膚切開をおこない、ハイスピードドリルで頬骨弓と鱗状骨との接合部の2-3 mm吻側にバーホールを設ける。脳表を損傷しないように硬膜を切開して、嗅脳溝の直下で中大脳動脈を焼灼切断する。開頭部分にFGF2徐放材を挿入し、創部を閉創する。一連の操作は動物実験用顕微鏡を用いる。作成日より上記in vitro assayで最も効果の高い合成ペプチドを尾静脈より全身投与する。14日後に頸椎脱臼にて脳を取り出し、パラフィン切片を作成し脳梗塞の範囲をHE染色で、梗塞巣周囲の血管新生をCD31陽性血管の密度を画像解析装置(Winroof)で測定する。コントロール(生食投与)、ペプチド投与(低濃度)、ペプチド投与(高濃度)の3群間の比較を行う。
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Causes of Carryover |
AHBペプチドの生理活性をみるBiacore assayで結果が出なかったため、再検、方法を変えて施行した。従って、本年度は2つの生理活性のin vitroでの実験を追加するにとどまった。本来、ペプチドを用いてin vivoの実験を予定したが来年度に持ち越された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
AHBペプチド No 4を用いて、2種類のin vivo 実験を計画する。一つは、ペプチドを詰めたリアクターをマウス皮下に埋めて血管新生の程度を評価するDIVVAキットを用いたアッセイである。もう一つは、マウス中大脳動脈閉塞モデルにおけるペプチドの脳梗塞改善効果を評価する実験である。
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