2015 Fiscal Year Research-status Report
成育医療における骨・靱帯の生分解性足場材料の探索と融合蛋白質の創製
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15K15559
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
高山 真一郎 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 臓器・運動器病態外科部, 部長 (40138045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅澤 明弘 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, その他部局等, その他 (70213486)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 小児運動器学 / キメラタンパク質 / 再生医療 / 生分解性材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は細胞外マトリックスの代表的な細胞接着タンパクであるファイブロネクチンの持つコラーゲンへの高い結合性に注目した。本研究の目的は骨形成タンパクの一つであるBone morphogenic protein 4( BMP-4 )にファイブロネクチンのコラーゲン結合領域を融合させたキメラタンパクを作製し、コラーゲン複合化合成高分子担体へ結合させることで培養担体の持つ利点を生かしたまま、成長因子の供給も行うことのできるインテリジェント再生足場材料を開発することである。生体吸収性合成高分子であるポリグリコール酸-ポリ乳酸共重合体(PLGA)からなるニットメッシュにアテロ化コラーゲンのマイクロスポンジを真空凍結乾燥法にて複合化させグルタールアルデヒド架橋を行った。メッシュの空隙をコラーゲンの網目で覆うことで細胞に対する親和性と表面積の増大を図った。ヒト正常細胞に発現するファイブロネクチンのmRNAを鋳型として増幅させた相捕的DNA遺伝子配列の中から既知であるコラーゲン結合領域の遺伝子配列(約1000塩基)を酵素処理にて切り出す。同様に正常ヒト胎盤由来mRNAを鋳型として骨形成タンパク BMP-4の成熟型遺伝子配列(約400塩基)を抽出し、両者を連結したタンパク発現ベクターの作成を検討した
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞の培養と特性解析、キメラタンパク質の精製等、研究は概ね順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度の研究を継続して行うとともに、シート上のキメラタンパク局在は生体外にて免疫組織学的に評価する。また、培養液中へのタンパク放出程度をファイブロネクチンの継時的なELISA法により推定する。キメラ化BMP-4の機能確認は培養未分化骨髄間質細胞へのキメラタンパクの添加および複合化シートへの細胞播種実験により、骨分化マーカー遺伝子の発現、alkaline phosphatase活性の定量にて行う。さらにこの複合化シートを単独または未分化骨髄間質細胞(国立成育医療センターにて承認された(承認受付番号12-22 および13-11)、研究者の研究室により分離培養した細胞表面マーカー、gene arrayを用いたプロファイリングを行い細胞の有する性格を詳細に検討されたもの)を播種した状態で免疫不全マウス(NOD/SCID/IL-2 ノックアウトマウス)へ移植し、骨への分化、骨再生方法を検討する。また各種条件下での足場の形態を確立する。加えて組織学的評価を通じて生体内における骨形成能と組織に対する毒性の有無を確認する。
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Causes of Carryover |
当初予定していた年度末の研究打ち合わせが中止となり、旅費の支出を行わなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に研究消耗品の支払いに充当する。
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