2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K15567
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
松木 悠佳 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (10464083)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | イオンチャネル |
Outline of Annual Research Achievements |
新しい脂質平面膜法の作成を模索した。AgCl電極表面をゲルでコーティングして、親水性にする。これに電解質溶液を添加し油相に沈め、液滴同士を接触させて二重膜を作成することを試みた。しかし、この方法ではうまくできなかったため、別の二重膜作成法を開発した。それが液滴接触2重膜法(CBB法)である。CBB法は通常のパッチクランプ法のように倒立顕微鏡下で実験を行う。スライドグラスに油相としてヘキサデカンを満たしておく。油相にはあらかじめリン脂質を入れておく。ガラス電極に電解質溶液を満たし、先端を油相に入れ、圧力をかけてバブルを吹き出す。リン脂質が油水界面に分配し、単分子層が形成される。二つのバブルを接触させて二重膜を形成する。この方法を何度も繰り返し行い、電流記録を測定することを繰り返している。そこに一個だけチャネルが入るように、チャネルの濃度を調節している。一分子だけチャネルが入ったときに単一チャネル電流記録の測定を繰り返し行い、安定して電流記録をとれるようになってきた。さらに、薬物のチャネルへの影響を検討するため、薬物を二重膜に供給する方法も検討した。CBB法ではこれまでのパッチクランプ法のように水相から薬物を投与することもできるが、油相からも投与することができる。どちらの相からも薬物を安定して送れるように実験方法を模索中である。揮発性麻酔薬の影響を見る前に、まずはコントロールとしてクロロホルムを検討しており、最適な濃度を検索中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
揮発性麻酔薬をチャネル直接吹き付ける方法を試行錯誤し実施できている。
|
Strategy for Future Research Activity |
揮発性麻酔薬の最適濃度を探しながら、同じように電流記録の測定を行う。
|
Causes of Carryover |
消耗品が残っていたため、使用しなかった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度に消耗品として使用予定である。
|
Research Products
(3 results)