2017 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of highly sensitive evaluation device of mechanical vibration in a living body using magneto- impedance sensor
Project/Area Number |
15K15570
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中村 のぞみ 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (30444409)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 磁気センサ / 磁気インピーダンスセンサ / 微細振動 / 生体振動 / 生体振動評価装置 / Arduino / サーボモータ / モーションセンサ |
Outline of Annual Research Achievements |
常温作動パルス励起磁気インピーダンス(MI)センサ技術を導入し、独自の1軸差動型磁界計測システムを構築した。このシステムにより、生体の振動(運動)の方向が一定である場合には、ナノテスラレベルの磁界変動も計測することができ、自発呼吸と努力呼吸を識別することができた。また、フェライト磁石を顔面に貼付することにより、顔面神経刺激による眼輪筋の微動を計測することができた。しかし、尺骨神経刺激による母指内転筋の4連反応のような、3次元的な振動の場合には、1軸磁気センサの1次元システムでは、正確な計測が困難であった。 そこで、ハード・ソフトのオープンな統合開発環境であるマイコンのArduinoを活用し、入手可能な3軸MI磁気センサの性能を検証した。その結果3軸MI磁気センサは、3軸加速度センサと組み合わせることにより、①小型であるだけでなく、方位、傾きや動きを同時に検出でき、②体動による地磁気や加速度の偏位から、リアルタイムに姿勢の数値化が可能であり、③体表面に直接接触させる必要がなく、携帯性にも優れており、高精度生体振動評価装置用のセンサとして有用性が高いと判断された。 次いで、サーボモータの動きをArduinoで制御し、尺骨神経刺激による母指内転筋の回転運動を模倣できる回転運動試験機を開発した。これに上記3軸MI磁気センサ等のセンサを搭載し、生体振動を評価する生体振動装置を構築した。これにより、母指内転筋運動のような神経筋反応を、被験者を代替して各種の条件で反復試験し、理論的に解析することが可能となった。更に、3軸磁気センサと3軸加速度センサを統合した6軸モーションセンサにより、得られたデータから生体のモーションをリアルタイムでディスプレイ上に表示することが可能となり、新たな用途を拓くことができた。
|