2016 Fiscal Year Annual Research Report
Consideration to create agonal respiration simulator
Project/Area Number |
15K15673
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
竹井 豊 広島国際大学, 保健医療学部, 准教授 (20710106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 康晴 広島国際大学, 保健医療学部, 教授 (30439278)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 死戦期呼吸 / シミュレーター / 心肺蘇生 / 口頭指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終目的は、死戦期呼吸モデル作成の課題を検討することであった。研究初年度の平成27年度は、石川県内全消防職員を対象に死戦期呼吸についてアンケート調査を、最終年度の平成28年度は分析とモデル作成の課題検討を中心に行った。アンケート回収率は69%(1,032/1,500)、回答者の勤続年数 [中央値(25%-75%)] は15年(5-24)であった。回答者のうち死戦期呼吸を知っていたのは94%(972人)、このうち見たことがあるのは57%(553人)であった。死戦期呼吸と認識した理由では「明らかに呼吸様式が異常であった、口の動きは見られたが胸部の動きがなかった」が33.6%(185人)で最も多かった。死戦期呼吸は仰臥位で胸郭運動がなくしゃくりあげる呼吸様式であったと回答したのが大半であったが、坐位11%(61人)や腹臥位1.9%(10人)の状態で発生し、死戦期呼吸に伴う異常呼吸音11%(63人)や胸部が挙上していた9.6%(53人)などと回答した例もあった。アンケート調査結果から死戦期呼吸について知識はあるものの現認経験を持つ消防職員は半数程度にとどまっている現状から、消防職員による心停止認識率を高めるためには視覚教材などを用いた教育が必要であると結論付ける。死戦期呼吸モデル作成について株式会社高研営業企画部とアンケート結果を基に検討行った。技術的にモデル作成は可能であるが、相当の開発費用が必要となることとその費用対効果が第一の課題であった。 死戦期呼吸認識に関する実態を把握できたこととモデル作成課題を検討できたことは、さらなる蘇生教育の充実に向けて重要な意義があると考える。次の研究段階として映像を用いた教育と比較してどの程度の効果が見込めるのか、シミュレーターにどこまでの動きとリアリティを求めるのかを検討する必要がある。
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[Presentation] 死線期呼吸の特徴2017
Author(s)
竹井豊、安田康晴、稲葉英夫
Organizer
第20回日本臨床救急医学会総会・学術集会
Place of Presentation
東京ビッグサイト
Year and Date
2017-05-26 – 2017-05-26