2016 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of Porphyromonas gingivalis-induced neuroinflammation by multi-photon imaging of microglia dynamics
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15K15684
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中西 博 九州大学, 歯学研究院, 教授 (20155774)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ミクログリア / ジンジバリス菌 / 生体イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は2光子共焦点レーザー顕微鏡を用いて生きたマウスに可視化したジンジバリス菌を口腔感染し、その後の動態を追跡することにより、(1)ジンジバリス菌が脳内に浸潤する瞬間ならびに、(2)浸潤したジンジバリス菌が脳内ミクログリアを活性化し、脳炎症を惹起するマカニズムを明らかにすることを目的とする。
ミクログリアを可視化したCX3CR1-EGFPマウスを用い、 ジンジバリス菌の脳内への直接的な局所注入に伴うミクログリアの反応について解析した。その結果、急性期反応として周囲のミクログリアはジンジバリス菌の注入部位に突起を伸展させて注入部位を取り囲むことが明らかとなった。ジンジバリス菌の脳内注入によるミクログリアの突起伸展反応には日内リズムが認められ、9時(マウスの休止期)では21時(マウスの活動期)に比べて有意に突起伸展反応が増大した。また、このミクログリアの突起伸展反応にUDP-P2Y6受容体システムが関与していることが明らかとなった。24時間後、慢性期反応としてミクログリアはジンジバリス菌の産生分泌するタンパク質分解酵素ジンジパインによりさらに活性化され脳内注入部に集積することが分かった。
以上、脳内に感染したジンジバリス菌は急性期反応としてUDP-P2Y6受容体システムを用いてミクログリア突起を誘引し、さらに慢性期反応としてジンジパインを産生分泌することでミクログリアを感染部に集積させ炎症反応を惹起することが示唆された。
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Research Products
(16 results)