2016 Fiscal Year Annual Research Report
Eluciation for coupling factors for bone remodeling using 3-D spheroid culture system
Project/Area Number |
15K15696
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
西原 達次 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (80192251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有吉 渉 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (40405551)
沖永 敏則 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (60582773)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 骨リモデリング / 共益因子 / スフェロイド / 炎症性骨吸収 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究結果をベースに、マウス骨芽細胞様細胞株MC3T3-E1、およびマウス前軟骨細胞株ATDC5のスフェロイドの作製と評価を行なった。デバイスサイドの検討から、両細胞ともに、4 mm径のマイクロウェルチップで、良好なスフェロイド形成が観察された。形成されたスフェロイドは、低酸素プローブ陰性で、内部の死細胞の存在もわずかであったことから、central necrosisの誘導はほとんどないことが確認された。 MC3T3-E1スフェロイドについては、real-time RT-PCRの結果において、単層培養群と比較して、アスコルビン酸により誘導されるアルカリホスファターゼ、オステオカルシン、オステオポンチンの遺伝子発現が有意に亢進しており、骨芽細胞の分化能の亢進が示唆された。一方で、ATDC5スフェロイドについても、単層培養群と比較して、インスリン及びアスコルビン酸により誘導される軟骨の初期分化マーカーであるII型コラーゲン、Sox9、アグリカンの遺伝子発現が増強していることが証明された。さらに、マウス間質細胞株であるST2も凝集能が強く、低接着培養面上で、スフェロイドを形成し、単層培養群と比較して、活性型ビタミンD3によるRANKLの発現誘導が有意に亢進しており、破骨細胞の分化支持能の増強が示唆された。 これらの結果から、マイクロウェルチップを用いた骨芽細胞、間質細胞、および軟骨細胞スフェロイドは、細胞生存を損ねることなく、強い分化活性や分化支持活性を持ち、今後、3次元培養による生体環境に近いハイスループットな骨リモデリング解析モデルを始め、再生医療への応用に関しても有用なツールになると考えられた。
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