2015 Fiscal Year Research-status Report
マイクロイメージセンサとマイクロマシンを用いた歯内療法支援ロボットの開発
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15K15698
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷口 明紗子 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (00744905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末永 英之 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (10396731)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 医用ロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
根管治療は硬組織に囲まれ、直接見ることが困難な狭小な根管を治療対象としており、歯の内部に広がっている髄腔の立体的な空間認識と限られた空間と視野において微細な操作をする能力が重要である。本研究では、カスタマイズ可能な駆動範囲制限機構を有した歯内療法支援ロボットに物体認識を行うロボットビジョン(ロボットのための視覚機能)と拡張現実ディスプレイを搭載する。これにより、拡張現実(現実環境にコンピュータを用いて情報を付加提示する)とロボットの新規な制御機構による再現性の高い位置制御技術の融合を行う。3D-CT による根管の現実に実在するかのような立体映像がリアルタイムで裸眼にて正確な位置に表示され、駆動範囲制限機構により高度な位置制御が可能な安全性の高い次世代型治療支援ロボットの実現を目指す。平成27 年度には、三次元造形技術を用いたカスタマイズ可能な駆動範囲制限機構を有した治療支援ロボットの開発を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画調書の内容と進行状況がほぼ同一のため
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度には、歯内療法支援ロボット・物体認識を行うロボットビジョン・拡張現実ディスプレイの統合を行なう。標的である歯を見ながら、リアルタイムにその根管内の構造を可視化し、「根管形態、隣接する歯周組織、歯根と上顎洞底や下顎管との関係はどうか」「今操作している位置に根管内部の側枝・破折があるか」「計画通りに根管治療が進んでいるかどうか」「歯内療法支援ロボットは駆動範囲制限機構により設定の通りに制御できているか」「歯内療法支援ロボットの標的位置誤差」など三次元的な識別精度、処理速度を評価し、次世代根管治療機器としての将来的な可能性と問題点を検証する。計測には、レーザ変位計、3Dスキャナ、高精細カメラなどを用いる。
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Causes of Carryover |
購入予定の術野カメラ取付金具を次年度に購入することになったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
高速画像制御コンピュータビジョン、拡張現実ディスプレイの高解像化・高画質化・高速化、非接触応力センサ、非接触マイクロアクチュエータを構成する部品の開発・改良費などが必要である。
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