2016 Fiscal Year Research-status Report
結晶構造から探るS. mutans由来新規タンパク質による病原性獲得機構の解明
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15K15749
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
平田 あずみ 大阪医科大学, 医学部, 講師 (40263587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 良太 大阪大学, 歯学研究科, 准教授 (90437385)
高野 和文 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (40346185)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 結晶構造 / S. mutans / コラーゲン / 病原性 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの実験ではコラーゲン結合タンパク質N(WT)およびB(WT)のコラーゲン結合ドメインについて、解析に十分な目的タンパク質を回収可能な発現系を構築し、良質な結晶化条件の探索を行ってきた。獲得できた目的タンパク質N(WT)の結晶については、SPring-8にてX線結晶構造解析を行った。この目的タンパク質N(WT)と65%のホモロジーをもつ既知のタンパク質Aとを比較したところ、①結晶構造の重ね合わせ、②N(WT)のコラーゲン結合ドメインの活性残基、③他の相互作用部位の検討より、1)既知のタンパク質Aと類似した構造をとること、2)既知のタンパク質Aと類似したコラーゲンとの相互作用を示すことが明らかとなった。また、目的タンパク質の基質結合能をBinding-Assayにより検討したところ、I型/II型コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、いずれの基質においても、N(WT)よりもB(WT)のほうが高い結合能を有することが示された。さらに、コラーゲン結合タンパク質Bについては、コラーゲン結合ドメインを構成する二つのドメインの機能をさらに解析するため、これらのドメインについての変異体タンパク質を数種作製し、Binding-Assayを行った。その結果、1)ドメイン2が優先的にコラーゲンに結合し、2)ドメイン1は相補的な役割をもち、3)二つのドメインが相互作用を形成しやすく、強調的に結合を強化することが明らかとなった。モデルラット作製については、ビーズ埋入法を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①目的タンパク質(野生型)の結晶を獲得できた。 ②目的タンパク質(野生型)の結晶構造解析ができた。 ③モデルラットの作製と解析
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Strategy for Future Research Activity |
①目的タンパク質(変異型)の結晶化および構造解析 ②モデルラットの作製と解析
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Causes of Carryover |
購入を予定していた試薬が海外発注となり、納期が年度内とならなかったため、未使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
必要な試薬の購入を次年度に予定しており、未使用額はその経費に充当する。
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Research Products
(3 results)