2015 Fiscal Year Research-status Report
内分泌撹乱物質ダイオキシン受容体AhRによる骨代謝調節機構解明への挑戦
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15K15757
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
井澤 俊 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 助教 (30380017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 栄二 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (40273693)
岩浅 亮彦 徳島大学, 大学病院, 医員 (90746025)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 歯学 / 免疫学 / 病理学 / 細胞・組織 / シグナル伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、RANKL (Receptor activator of NF-kB Ligand)シグナルおよびAhRシグナルを介した骨および軟骨破壊機構を解明するためにAhR KOマウスの破骨細胞の分化および機能について詳細に解析を実施した。M-CSFおよびRANKL添加下にて培養した骨髄由来の破骨細胞はAhR KOマウスにおいて対照マウスと比較して破骨細胞形成の早い段階で著しく減少し、骨片上での骨吸収能の減少やアクチンリングの低下も認めた。マイクロCT解析にてAhR KOマウスの大腿骨では対照マウスに比べて骨密度の増加を認め骨硬化症の所見がみられた。さらに破骨細胞の分化や機能に関わる遺伝子群の発現(nuclear factor of activated T cells c1; NFATc1, TRAP, Cathepsin K, c-Fos, NF-kB1サブユニットp50, p65)はAhR KOマウスにおいて著しく減少していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
AhR KO マウスの破骨細胞の分化および機能について詳細に解析することを当該年度の目標としており、マイクロCT解析にてAhR KOマウスの大腿骨では対照マウスに比べて骨密度の増加を認め骨硬化症様の所見がみられ、また破骨細胞の関与を明らかにした点でほぼ計画通りの進捗状況であり、来年度の計画もすでに道筋をたてている。さらに、研究成果発表および論文掲載の準備を進めている段階であることから、概ね順調に進展していると考えられるが、さらに詳細な検討を必要とする。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はAhR KOマウス由来破骨細胞の詳細なシグナル伝達メカニズムについて検討するため、初期の分化マーカーであるc-Fosを中心に解析する予定である。以上の内容の実験を遂行する上ではハード面、ソフト面ともに問題はない。
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Causes of Carryover |
昨年度研究発表を予定していた学会を一部取りやめた為、繰越金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度研究発表を予定していた学会を一部取りやめた為、繰越金が生じたが今年度の学会参加および資料収集のために使用する予定である。
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[Journal Article] ASXL2 Regulates Glucose, Lipid, and Skeletal Homeostasis.2015
Author(s)
Izawa T, Rohatgi N, Fukunaga T, Wang QT, Silva MJ, Gardner MJ, McDaniel ML, Abumrad NA, Semenkovich CF, Teitelbaum SL, Zou W.
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Journal Title
Cell Reports
Volume: 11
Pages: 1625-1637
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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