2016 Fiscal Year Research-status Report
臍帯血幹細胞を用いた再生医学的アプローチによる早期顎裂閉鎖に向けて
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15K15759
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
須田 直人 明海大学, 歯学部, 教授 (90302885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真野 樹子 明海大学, 歯学部, 講師 (00333005)
時岡 一幸 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (70332616)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 口蓋裂 / 再生 / 骨 / 臍帯幹細胞 / 顎裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度は、唇顎口蓋裂児の顎裂閉鎖において施行される歯槽歯肉骨膜形成の動物モデルを確立することを優先して行ってきた。すなわちラットに免疫抑制剤を投与して、顎裂に類似した骨欠損を作製しモデル系とした。 このモデル系を用いて、Sham ope群、コラーゲンハイブリッドの担体群、担体中にヒト臍帯由来細胞移植群の3群における骨形成量の評価を行ってきた。 その結果、動物種が異なったモデル系における免疫抑制剤の至適濃度が明らかとなった。また、コラーゲンハイブリッドの担体によっても一定の骨形成が促進され、使用した担体の生体親和性と骨組織誘導において優れた特性を持つことが明らかとなった。担体中にヒト臍帯由来細胞を移植した結果、他の群に比較して骨量の増加が観察された。現在、この定量化を急いで行っているところである。 さらにin vitroで、ヒト臍帯由来細胞中の幹細胞特性を検討している。この細胞集団には一定の割合で幹細胞が含まれていることは明らかであったが、組織分離法・細胞単離法で幹細胞の比率を増加させることができないか、現在検証中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ラットを用いた歯槽歯肉骨膜形成の動物モデルが確立したことは大きな成果であった。また使用する免疫抑制剤の濃度や投与法、さらには担体の特性が明らかとなったことも大きい。
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Strategy for Future Research Activity |
担体中にヒト臍帯由来細胞を移植した際の、骨量の増加を早急に定量化する。またin vitroで、ヒト臍帯由来細胞中の幹細胞特性を明らかにし、至適な幹細胞の比率、組織分離法・細胞単離法を明らかにすることが、最終年度の大きな課題である。
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Research Products
(5 results)