2017 Fiscal Year Annual Research Report
Early closure of alveolar cleft by tissue regeneration using umbilical stem cells
Project/Area Number |
15K15759
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
須田 直人 明海大学, 歯学部, 教授 (90302885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真野 樹子 明海大学, 歯学部, 准教授 (00333005)
時岡 一幸 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (70332616)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 口蓋裂 / 再生 / 骨 / 臍帯幹細胞 / 顎裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
早期の顎裂閉鎖を目的として、口唇形成術施行時に歯肉骨膜形成術(GPP)が行われている。この際、成績向上を目的として、GPPと共に患児由来の骨髄移植が行われることがあるが、骨髄液採取により患児への外科的侵襲が生じる。そこで未分化性が高く、出生後不要となるヒト臍帯由来間葉系幹細胞(hUCMSCs)を用いたGPPの実現を目指して、至適なhUCMSCsの分離、培養方法を検討した。 産科医院で同意を取得後、帝王切開を施行した満期妊産婦から採取したヒト臍帯を酵素処理(EZ)により分離し、培養を行った(UC-EZ)。継代数2のUC-EZを磁気分離法(MACS)により、間葉系幹細胞マーカーであるCD146陽性細胞の分離を行った(UC-MACS)。UC-EZ、UC-MACSともに、継代数3にて、細胞形態評価、細胞増殖能評価、表面抗原解析、遺伝子発現解析、多分化能解析を行った。 細胞形態は、UC-EZの多くは紡錘形の線維芽細胞様細胞を呈したのに対し、UC-MACSは球状で胚性幹細胞様の形態を示した。細胞増殖能評価では、倍加時間はUC-EZよりもUC-MACSでより長かった。表面抗原解析では、2種の細胞ともすべての間葉系幹細胞マーカーが陽性であった。遺伝子発現解析より、UC-EZではNanogとOct3/4は陽性だったが、Sox2は陰性であったのに対し、UC-MACSではすべての未分化維持関連遺伝子の発現が認められた。多分化能解析において、2種の細胞ともAlizarin red陽性の石灰化物とOil red O陽性の脂肪小滴の形成を認め、特にUC-MACSにおいてより多くの石灰化物を認めた。 以上の結果より、UC-MACSはUC-EZよりもMSC特性の高い細胞集団であると考えられる。
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Research Products
(8 results)