2016 Fiscal Year Research-status Report
脳卒中再生医療時代の新たな機能低下予防介入を目指して:末梢神経機能評価への着眼
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15K15827
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
宮松 直美 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90314145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 智文 京都光華女子大学, 健康科学部, 教授 (20647945)
森野 亜弓 滋賀医科大学, 医学部, 客員助教 (10633729)
一浦 嘉代子 滋賀医科大学, 医学部, 客員助教 (10738694)
池本 優子 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90768433)
森本 朱実 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (00780701)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 末梢神経機能 / 神経脱落 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は研究協力医療機関において、外来通院中の脳卒中患者62名(男性44名、女性18名)を対象として左右下肢の末梢神経機能評価および背景因子の質問紙調査を実施した。 対象者の年齢は20歳台~80歳台であり、計124肢測定中25肢が測定不能、99肢について評価がなされた。測定不能であったのはいずれも50歳以上の対象者の肢であり、その頻度は全体で20%(124肢中25肢)、性別では男性19%(88肢中17肢)、女性22%(36肢中8肢)であり、性差は認めなかった。年齢階級別には、50歳台10%(10肢中1肢)、60歳台26%(50肢中18肢)、70歳台21%(48肢中10肢)、80歳台8%(12肢中1肢)であった。 一般集団においても腓腹神経の走行異常が存在するため、測定不能者が一定頻度で出現することは予測される。しかしながら、今回の調査集団での測定不能頻度は高く、また、測定不能者について性差や年齢による一定の傾向があるとは考えにくい。測定不能の考え得る理由としては、測定部位の皮膚の乾燥や筋力・皮下脂肪の減少などがあるが、その影響は現段階では不明瞭である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定では平成27年度に約25名、平成28年度に約50名、計75名程度の調査を実施する予定であったが、調査協力医療機関における外来通院脳卒中患者数による制約のため、62名の調査実施数となった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は当初予定数に加えて、今年度までの調査で不足している分を加算した約40名の調査を平成28年度とは異なった協力医療機関において実施する予定である。 また、神経脱落の程度およびその関連要因に関する分析を実施し、得られた成果を学会等において公表すると共に、調査協力医療機関および調査参加者、一般市民へ公開する。
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Causes of Carryover |
当初予定では平成27年度~平成28年度で約75名の調査を実施する予定であったが、調査協力医療機関に外来通院する脳卒中患者数の制約から、62名の実施数となった。そのため、現地調査にかかる費用および調査結果のデータベース化等にかかる費用の一部が使用されなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度は調査協力医療機関を拡充して調査が実施されるため、平成28年度に計上していた現地調査に係る費用並びに学会発表、成果の社会への還元に要する費用が使用される予定である。
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