2016 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidating the risk factors causing falls in patients with chemotherapy-induced peripheral neuropathy
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15K15828
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
荒尾 晴惠 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50326302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
升谷 英子 大阪大学, 医学系研究科, 特任講師 (70213759) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 化学療法誘発末梢神経障害 / 転倒 / がん患者 / 外来化学療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、外来化学療法中の化学療法誘発末梢神経障害(以下CIPN)があるがん患者の転倒経験の実態と転倒の危険因子を明らかにすることである。臨床試験では、CIPNの頻度や重症度は明らかになっているが、在宅で患者が安全な生活を送るといった視点の調査はされていない。研究方法は量的記述研究。無記名自記式質問紙による調査とし、各施設の外来化学療法室で回収した。研究対象者は、外来化学療法中の化学療法誘発末梢神経障害があると自覚するがん患者のうち以下の条件を満たし、研究協力の同意が得られる者とした。さらに適応基準とした、がんと診断され外来化学療法中、言語によるコミュニケーションが可能、自分で質問紙に記入できる、20歳以上の者とした。除外基準は、調査の参加を妨げるような認知障害がある者とした。調査内容は、基礎情報、CIPNの程度、感覚障害と運動障害の程度と生活への影響度、「がんサバイバーの化学療法に関連する末梢神経障害の包括的評価尺度末梢神経障害の尺度(CAS-CIPN)」、転倒経験の有無と回数、危険因子、転倒自己効力感とした。結果は79名から回答を得た。対象者は、男性53%、平均年齢64±SD11.1歳、診断名は、大腸がん、乳がん、胃がん、すい臓がんの順であった。使用薬剤はオキサリプラチン、パクリタキセル、シスプラチン、アブラキサンの順であった。CIPNの程度は最大を10として感覚障害が平均4.3±SD2.4、運動障害が平均4.3±1.6SDであった。過去1ヶ月の転倒があったものは、25.3%で、回数は最小1回から最大6回であり、平均すると1.5回であった。今後、転倒の有無とCAS-CIPN、転倒自己効力感の関係をさらに探求していく。
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